コナミ 2004/3/18
小さな女の子と大きな男の子に大人気を博した人気アニメとのタイアップ。
いわゆる「音ゲー」。同作を題材に3作発売されたGBAソフトの最終作。
なお管理人は、アニメ及び原作について「聞いたことがある」程度で、プレイ後に改めてネット上で情報を収集した。
そのため、的外れなことを書いている可能性もあることをご了承を願いたい。
音ゲー中興の祖であるコナミ製ということもあって基本的な出来は保証されている。
画面のレイアウトは同社の「ダンス・ダンス・レボリューション」同様。
下から流れる矢印アイコンに合わせてボタンを押すことになる。
十字ボタンを使うため、矢印アイコンの同時押しはないが、追加されたA・Bボタンと同時に押すことはある。
GBプレイヤーに繋いでDDRコントローラで遊ぶのも楽しいかも知れない。
収録曲(全てアニメの挿入歌)はフルボイスというのが本作の最大の特徴。
14曲とやや少な目で、それぞれ2番以降は収録されていないが、
歌い手を選べたり、後述する多彩なモードのおかげでボリュームは満点。
肝心の歌そのものについては、さすがに生音と比べると厳しい。
早口の英語がちゃんと発音し切れて無いのはまあ仕方ないとして、長音のハモリが汚いのは残念だが、
全体としては「GBAにしては頑張っているな」といったところ。
妙なフィーチャーとして、入力タイミングを外すと音程もずれるというものがある。
実際に演奏した曲を3件まで保存できるので、わざと外しまくった曲を保存するという裏の遊び方もある。
ゲームデザインとしては、最初から全ての曲やモードを選べるというのがちょっと珍しい。
この手のゲームだと、プレイ時間の水増しのために条件が必要な隠し曲とかを用意しそうなものだが。
メインプレイヤー層である小さな女の子への配慮や、元々のボリューム自体に自信があるからだろう。
気になるのが、演奏中には中断もポーズもできないという点。
ハイスコア重視派のプレイヤーにはちょっと面倒くさい。
メインモードには自由に曲や歌い手、難易度を選べるフリーモード「とことんピッチ」の他に、
アニメのダイジェスト版が楽しめる「アニメでピッチ」、100曲耐久の「つづけてピッチ」がある。
「アニメでピッチ」は、止め絵や説明メッセージが中心とはいえ、52話のうち39話までを収録という大ボリューム。
ちょっと中途半端なのは「旬」を逃せないという商品の性質上仕方がないか。
(なぜか任天堂サイトのスクリーンショットでは40話まであるが)
謎を残しながらもラストは何となくまとまっているので、打ち切り漫画のような風情がある。
「つづけてピッチ」は、それぞれ目標点が定められた100曲を連続プレイ。曲ごとにセーブは可能。
目標点との差額の分だけ持ち点が減っていき、最初に100点だった持ち点が0になるとゲームオーバー。
目標点に下限のみならず上限まで設定されていたり(上手すぎると駄目)、
さらにアイコンが流れる向きが反転したり横倒しになったり、アイコンの位置が変わったり、
ダミーアイコンが出てきたり、ラインごとにアイコンのスピードが変わったり、とにかくやりたい放題。
さしずめ上級者向けのエクストラモードといったところか。
いずれのモードでも、演奏画面はアニメの素材をふんだんに使用している。
止め絵や文字が中心だが、まばたきや口パクのおかげで生き生きとしている。
特に歌の口パクについては、ちゃんと口の形が母音に合うのが良い。
おまけとして、プレイ中に溜めたコインを使ったミニゲームでカードや人形を集めるモードがある。
簡単なキャラ紹介も見られるので原作を知らない人も安心?
その他、歌詞を自由にエディットして歌わせられるモードも搭載。
曲は固定だが、ちょっとしたボーカロイド気分である。
あくまでも「音ゲー」の枠に収まりながらも、幅の広いボリューム感がある。
少女漫画そのものに嫌悪感を抱く人でなければ手を出して欲しい一作。
音ゲーの上にキャラゲーということで人を選びそうだが、どちらにも興味が無い人でも引き込ませる。
ちょっとしたサウンドトラックやフィルムコミックとして楽しめるのもポイント。
最終更新日:2010/10/20
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