伝説のスタフィー

任天堂 2002/09/03

公式サイト

レビュー

GBA初期に登場し、現在も続いているアクションシリーズの一作目。
ヒトデのような姿をした天界の王子スタフィーが7つの海と空を行く。
水陸両用のアクションだが、陸上よりも水中のほうがメインというのが珍しい。

操作はシンプル。Aボタンでジャンプや水中加速、Bボタンでダッシュや攻撃といったありがちなもの。
水中では直線状に高速移動しながら攻撃(スピンアタック)することができ、これがなかなか爽快。
何かにぶつかるまで止まれないとか、連続で使うと目が回ってしばらく動けなくなるというデメリットがあるが、
スピンアタック中に別の方向に再びスピンアタックすることもできるので、操作に慣れると快感。
短時間に連続して敵を倒すともらえるボーナスも、ゲーム上必須ではないがついつい狙ってみたくなる。

スタフィーの攻撃は体当たりのスピンアタックのみだが、ミニゲームやボーナスステージは多彩な操作。
クリア後は自由に遊べるようになる。できれば2Pプレイも実装して欲しかったところだが。

見た目や名前から、ポスト「カービィ」的なものを連想するがプレイしてみた印象はかなり違う。
あちらが純粋な面クリア型なのに対し、こちらは小さな「お使い」イベントの集合体。
何度も同じ場所を行き来することになるので、前述の加速アクションの爽快感は伝わりやすい。
操作に慣れるとクリア時間が大幅に縮むので、タイムアタック的な要素が無いのが惜しい。

ステージ随所にショートコント的な会話イベントが入る。見た目とは裏腹にアクが強め。
スタフィーの相棒のキャラを好きになれるかどうかで人を選びそう。
クリア後のおまけになるが、毒舌のキャラクター解説は一見の価値あり。

完全ライフ性を採用しており、5回ダメージを受けるとゲームオーバーとなる。
一撃死どころかライフを2ポイント以上削る要素も無い上に、回復するチャンスも多く、
ゲームオーバー時の復帰ポイントも多いために難易度はあまり高くない。

クリア後のお楽しみとして収集系のイベントが始まるが、ヒントだらけの上に意地悪な隠し場所も無い。
しかし、宝箱を回収するたびにステージの外に出されるのは面倒なだけ。
プレイ時間を引き伸ばす以上の意図が感じられなくて印象が悪い。

全体的に、本格的に攻略するというよりは気楽な暇潰しに向いている。やり込み要素もチェックボックス的。
電源を切ってもその場から復帰できるレジューム機能も搭載。

DSでも新作が出ている現状を見るに、それなりに定着しているシリーズだが、
この一作目はやや物足りないというか不備な部分が目に付く。極端に悪い部分は無いのだが。


最終更新日:2010/10/20

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