ナムコ 2003/07/04
「カンテーレ」こと関西テレビのマスコットキャラ「ハチエモン」が主役のアクションゲーム。
多分、関西以外での知名度は皆無に近いであろうキャラ。よくぞ開発に踏み切ったものだ。
全編に渡って、関西らしい(?)ノリのギャグがちりばめられている。
ボスキャラと漫才したり、おばちゃんが無敵の敵だったりする。
一応ワイヤーアクションゲームということになるんだろうか。唇を使ったアクションが基本。
唇を伸ばして壁や天井にくっついたり、敵を動けなくしたりする。
一度くっついた唇は直線状に固定されて伸縮しかできず、いわゆる振り子動作的なアクションは不可能。
ほかにも唇さえどこかに付いていれば足場のない空中でジャンプできたり、
色々と不自然な挙動もあるが、まあそういうゲームだと割り切ってしまうのがいいだろう。
唇以外の目立ったアクションは回転アタック。高速移動とともに普通の敵を蹴散らせるが、
制御が難しい上に回り続けていると目を回してしばらく動けなくなるというハイリスクハイリターン。
やり込み要素的に記録されるステージごとのクリアタイムを縮めるには必須のアクションだ。
他にも隙はあるが壁を貫通する唇ブーメラン、たこ焼きを食べて変身することで使える特殊攻撃がある。
ゲーム自体はシンプルな一本道の面クリア式。
ゴールやボスを目指すほか、ステージ内に隠された「くちびる」を探すという目的もある。
ただ、隠しアイテムを探すためにはLボタンを押して「カンテーレ」と叫ぶ必要があり、
慎重にコンプリートを目指す場合は1画面ごとにLボタンを押すことになり、せっかくのテンポが失われてしまう。
クリアするだけならコンプは不要という点では救いがあるが、もう少しうまいやり方はあったと思う。
ゲームの難易度はセーブデータを作る際に三段階から選ぶことができる。最高難度の「げきむず」は本当に難しい。
難易度が上がるごとに敵が増え、さらに動きを止められる時間や倒した後に復活するまでに時間が短くなる。
アイテムの隠し場所はほとんど共通。つまりより簡単なモードで位置を把握していれば面倒な「カンテーレ」も不要ということ。
「カンテーレ」の不親切さを製作者自ら認めてるように思える。それでいいのか。
アクションゲームとしてはちょっと気になる要素が多かったが、やっていくうちに味が出てくるスルメゲー。
序盤がちょっと単調気味だったというのもあるかも知れない。たこ焼きでの変身はもっと多くてよかった。
とはいえ、理不尽さや(少なくとも再現性の高い)バグはない。さすがナムコといった具合の手堅い出来。
難易度はイベントシーンなどには一切影響しないので、お好みのプレイスタイルでどうぞ。
最終更新日:2010/10/20
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