| ひとりごと！ いいはなし！ 第６章 |
希望 と 愛
敬老の日を迎えると両親のことを思い出します。
父は９９歳で母は９４歳で亡くなりましたが、私もあと数年で７０歳・・・
両親に段々近づいてやっと両親の偉大さが分かりかけてきました。
古い文書を整理していると両親からの手紙が出てくることがあります。
父は1902年 19歳で朝鮮政府の要請で公洲に渡り、刑務官として
朝鮮の各施設を転任し、私の生まれた翌年（1932年）北朝鮮の清津で刑務所長
でした。1945年北朝鮮の首都平壌で終戦を迎え、築いてきた財産をすべて亡くし
裸一貫で引揚ました。（晩婚だった父は当時63歳、母は44歳でした）
1982年に白寿を迎え、雑誌社のインタビューで・・・・
「築いてきた財産はすべてなくなりました。しかし、子供が4人居ましたので、この子達
のために頑張りました。 当時日本の国民がすべて同じ苦労を体験したように 」
記事はたんたんと語る父の横顔に 激動の時代を生きた人の年輪に・・・
さわやかな 秋晴を感じた と結んでいた。
父は99歳で毎日1時間ほど一人で近くの公園に散歩に行き、ラジオ体操をして
謡曲を2番くらい独唱するのが日課でした。
一緒に散歩してラジオ体操してあげたら良かったと、
今ごろになって気がついています。
99歳の父からの便り 1982年 84歳の母の小冊子 1986年
母は84歳の時に「健康のために 読んでほしい」と新聞や雑誌から参考になる記事
をメモした小冊子を子供達一人一人にコピーではなく直筆で書いて残していた。
・のどの痛みは・・・大根の汁でうがいをする
・風邪で寝込んだら・・・水にレモン汁を入れて蜂蜜を加え、
冷蔵庫で冷やして飲むと良い
・髪の毛の抜ける時は・・・洗う前にゴマ油をぬり、1時間ほどしたら
酢の強いレモン汁を擦り込む
ニンニクの匂いを消す方法、トゲが刺さった時、眠れない時・・・たくさん書いてある
食品についても 玉ねぎ・・・輪切りの玉ねぎに塩を振り、生ワカメを添える
夏負け知らずのスタミナ食。
人参・・・・ﾆﾝｼﾞﾝを棒状に切って食塩を振りかける
人参特有の臭みが抜け ビールに最高 等など
敬老の日・・・ 忘れていた母の小冊子を良く読んで
玉ねぎとﾆﾝｼﾞﾝ を作り・・・ﾋﾞｰﾙを飲みながら
両親を偲び、私も何かを残したいと思っています・・・
人生で一番大切なのはなんでしょう？
夢を持つこと。そしてその達成に向かって毎日を生きていくことに
人生の喜びや生きがいがあると言った人がいました。
人は年を重ねるから老いるのではなく、
夢や理想を失って老いが始まる
詩人 サミュエル・ウルマン
夢は希望と同意語だと思います。 この世で一番大切なのは
････希望と愛です・・・・聖書ｺﾘﾝﾄ人への第１の手紙13章13節
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