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2000年4月 EJインタビュー その1

出典:  ej-l Mailing List dd 27/APR/2000
copyright: Park Street/Eric Johnson, 2000
original text transcribed by: Nancy Kampe
「日本語文責: 山巻 由美子」

PS:
Alien Love Childの話を...いや、スタジオアルバムの話から始めよう。今現在の状況をね。みんな待っているから。まず内容だけど、きっちりした中心があるのか、多様なものなのかという質問があったんだけど。
EJ:
バラエティだよ。
PS:
そう、バラエティね。既にTribute to Jerry Reedは終わってるよね、Adrian Leggと一緒にやって。それと...
EJ:
それと、ジャズが1曲。Hesitantというタイトルの、ストレートなジャズ曲だよ。あと、ロックもポップも一通り。8曲は完全に終わってて、ミックスも済んでる。
それっきり半年が経ってるんだけどさ。(くすくす笑い)
PS:
で、どうするんだっけ、あと4曲やるんだよね?
EJ:
そう。ほんとはあと6曲やりたいし、それだけの曲も出来てるんだけど、でもそれじゃいつ終わるかわからないし、それにほら、他の人たちが「12曲にしとけ」って言うしさ。でもどうなるか、ま、ともかくやってみるけど。Alienの方(訳注: ライヴアルバムのこと)を出して、そっちが好調なら、スタジオアルバムをすぐに出そうと思わなくなるかも知れないし。「すぐに」と言っても数カ月以内にって意味だけど。そうしたら、あと6曲やるというぜいたくをするんじゃないかな。でも、Alienの方がうまくいったにしても、そのすぐ後にスタジオアルバムを出すってのもかっこいいよな、とも思うんだ。全然違う内容だしね。Alienよりスタジオアルバムの方が気に入る人も出て来るだろうから、すぐに出しても、別に問題ないと思う。
PS:
? 大抵の人は、君がアルバムを立て続けに出すことを問題だとは思わないんじゃない?
EJ:
でも、驚いて心臓発作で病院に運ばれるかも。(((((笑)))))
PS:
それはあるな。さて、Alienのツアーはやらないの?
EJ:
今の所予定はないけど、僕は全然構わないよ。何に対しても充分オープンな気持ちでいるつもりなんだ。連中と演るのは楽しいし。レコード出して、反響がよくて、僕らを観たいっていう要望がたくさん出てくれば、不可能じゃないと思うな。
PS:
テキサス州内の4日間のVortexanツアー以外では、いつツアーに出るつもり?
EJ:
ともかくAlienとスタジオのレコードを終わらせてしまいたいんだ。そうしたら、外に出て、みんなが望むだけプレイするつもりだよ。準備は万端になっているだろうからさ。なにしろレコードを終わらせたいんだ。いい?去年から8曲終わったままで放っておいてるのはなぜかっていうと、ずっと色んないい材料を抱えてはいるんだけど、ずっとノンストップでやってて、形にするチャンスがなかったんだ。で、そこへ持って来てAlienやることになってさ。ライヴレコードを作ろうって話ね。やれてほんとにうれしいんだけど。うん、多分、両方のレコードが終わり次第、ツアーに出るよ。
PS:
えーとね、ウチのリスト(ej-l)では、一番需要が高いのはライヴレコードで、次がライヴvideoだと思うんだ。
EJ:
ギグは撮影したし、僕の希望としては、レコード出した後、レコードとビデオのDVDが出せればと思ってる。3日全部は撮ってなくて、2晩だけ撮ったんだ。でも、音の方は1日目(撮影していない日)のを使ったとしても、ほら、基本的には同じ曲なんだから、その瞬間フレットボードが映っていたりしない限りは、1日目のを使ってもイケると思うんだ。理想的なのは、DVDとCDが完全に一致することだけど。そうすれば聴く側が選べる.....
PS:
そりゃムリなんじゃないか。だってAntone'sのじゃないテイクも使うんだろ。
EJ:
(ウッとなる)...あ、そうか、そうだね。その通りだ。(((((笑)))))
うん、確かにムリだ。
PS:
その間は、花とか木とかを流してごまかしておくとか(くすくす笑い)
EJ:
そういうので煙にまくか、妙なライトを入れて、みんなバックステージにいるような感じにするとか。
PS:
それいいな。
EJ:
うん、今日はサエてるな。よそでのテイクのことは考えてなかったよ。Antone's以外のテイクで使えるやつってすごく少ないんだ。今使ってるのは、ほとんどがAntone'sで録ったやつだよ。
PS:
リストメンバーには、君がツアーしたことのない国や土地の人がたくさんいるんだ。で、ライヴvideoは、そういう人たちからの要望が多いんだよ。彼等には、教則videoしか観るものがない訳だから。Austin City Limitsすら見れない人も多いんだ。で、次の質問だけど、ACLの.....
EJ:
放送したやつは全部出すって話だから、買えるようになるよ。そう聞いたけど。
PS:
他の人の放送分と一緒かな、それとも君だけの? それか、「ギタリスト特集」とか?
EJ:
いや、(KLRUが)Austin City Limitsのショウのビデオを作っていて、商品化する話は聞いたけど、僕が聞いたのはそれだけなんだ。だから、それが20年間のハイライトを集めたものになるのか、それぞれを出すのかはわからないな。
PS:
なるほどね。
EJ:
Joe(Priesnitz。EJのマネージャー)に聞けばわかるんじゃない。
PS:
そうだな、聞いてみよう。OK、えー、Alien Love Childで演る時と、ソロの方で演る時ではどうだい? どっちの方がストレスがないとか、ストレスが多いとかある?
EJ:
そうね、色々なファクターがあるから、一概には言えないな.....(黙考)....
10年バンドやってて、ずっと実験してるみたいなものなんだ。同じバンドで、Roscoe BeckやTom BretchlineやBrannen TempleやSteve Barberや、その他の素晴らしいプレイヤーと一緒にやって来た。とても楽しかったよ。そう、ある意味では、Alienの方がストレスはないと思うな。即興が多いからね。Alienはそれ自体ではブルーズロックの表現形式であるという以上のものではなくて、ほんとに骨格だけで、そこに自分のをかぶせていくだけなんだ。だから楽しいんだよね、好きなようにやるだけだから。それと、幾分レトロなスタイルだし。
原形の単なる焼き直しだとは思わないけど。でも僕が由って来たるルーツというか、そういうものだから、その点でも楽しいね。
PS:
そうだね。君はHendrixとCreamが好きだったし、それを今やってる訳だ!
EJ:
そう。すごく楽しいよ。色んなファクターがあるって言ったのはね、何をやるにしても、どれぐらい集中してるかとか、どれぐらい準備が出来ているかによるからなんだ。準備って練習が充分とか必ずしもそういう意味な訳じゃないけど、自分が準備出来てる状態なら、アーティストとして自分のやろうとしていることをちゃんと実現出来る状態にあるなら、楽しさというファクターはそれ相応に絡んでくる訳。だから、そう、あることが他のことに比べ物にならないくらい楽しい時もあるけど、自分をそういう状態に出来たかとか、努力の度合次第なんだ。
PS:
MarottaとTrey Gunnとやるという話はどこから出て来たの?
EJ:
そもそもは、違う組み合わせを試してみたり、周囲の人がやってみる価値があるんじゃないかと考えるアイデアについて、もうちょっとオープンになってみようかと考えたところから始まったんだ。全部自分ひとりで解決してると、すべてこれで正しいんだと思い込んじゃうことあるじゃない。でも時には、他の人の意見も聞くといいんだ。外側の人の方が視野が広いんだから。で、他の畑でレコードとかたくさんやっている人たちと実験してみたら?という意見が多かったんだ。だから、今回のは、僕自身とても楽しみにしてる実験なんだよ。
Jerry Marottaのドラミングはずっと好きで、ほんとに怪物だと思うし、彼がPeter Gabrielや他の色んな人たちとやった仕事もとても好きだったんだ。何が起こるか楽しみな実験だね。
PS:
Trey Gunnはたくさん聴いたのかい?
EJ:
ソロレコードと、King Crimsonをいくつか聴いた。彼は素晴らしいね。まだ一緒にやったことがないのはおろか、電話で話しただけで会ったこともないんだ。で.....みんな彼は素晴らしいって言うもんで、Jerry Marottaと話した時に、この話になったんだ。最初はTony Levinがいいんじゃないかって言ってたんだけど、彼は今Sealとの仕事やCaliforniaギタートリオで忙しいみたいなんだ。で、そしたらJerryがTreyはすごくいいよって言って。Treyはヘヴィなんで、こっちも頑張らないと。それにふたりは違う種類のアレンジメントをする人たちだから、曲のいくつかは、アレンジし直すかも知れない。
PS:
けっこうなことだ。
EJ:
変な話だけど、まずJerryとTreyと集まったら、即興についてちょっと実験的なことをしてみるべきだと思うでしょ。僕は、ふたりを集めて、それからやってみるつもりなのは、録音してない曲なんだ(くすくす笑い)。なにしろ録音してない曲は長いこと演ってないし、それをみんながまたコンサートでやってほしいって言うしさ。だから
PS:
僕はFreedom Jazz DanceかBoogie Woogie Waltzがいいな。ま、それはMagnetsの記憶から来る個人的な思い入れだけどね。
EJ:
今Cliffs of Doverをまとめててさ、こんな感じ、「この曲はOKだ。しばらく演っていない数々の曲の演り方をこうして再検証出来てうれしいな。うん、どれもいい曲だ、でもあんまり長いこと演ってない.....」
PS:
(((笑)))だから「太陽と戦慄」にすればって言ったんだ。
-------その2に続く--------