延髄外側部障害症候群はWallenberg症候群とも呼ばれ、椎骨動脈系の血管障害によることが多い。                      



傷害された延髄外側部の症状として、同側にHorner症候群(眼裂狭小、瞳乳縮小、発汗減少)、顔面の温度覚、痛覚消失(感覚は保持)、軟口蓋麻痺、小脳性運動失 調。反対側は半身の温度・痛覚の障害が見られ、位置覚・振動覚は保たれる。
(右顔面と左上・下肢、体幹の温痛覚障害が生じる)

感覚線維の交叉する部位が感覚の種類により異なるためである。温・痛覚を伝える線維は末梢神経から脊髄に入ったあとすぐ交叉し、反対側の脊髄・視床路を上行し、延髄外側部を通る。これに対し、位置覚と振動覚を伝える線維は脊髄に入ったあとそのまま後索を上行し、延髄で交叉する。
交叉する際には延髄の内側へ近づくため、延髄外側症候群では障害されない。
同様のことは、延髄で交叉する錐体路についても当てはまり、延髄外側症候群では運動麻痺のないのが特徴。これは書籍を引用致しました。




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