ミラノ

  巨大な ミラノ中央駅 〜 スリにご注意!! 〜

ヨーロッパ最大級のミラノ中央駅には各国の旅行者が訪れます。巨大な作りの建物に圧倒されました。

ここの1階には年中無休のスーパーマーケットがあり、行ってみることにしました。
そこで、スリ未遂に遭いましたよ。

肌の色が褐色や黒い4人組が居ました。そのうち一人が商品選びに夢中な外国人観光客を物色していたようで、私たちや中国人を狙っていました。
怪しいので気をつけていたのですが、やっぱり狙われていたようで、1人が私にわざとらしくぶつかって来ましたが、幸い何も盗られずにすみました。ぶつかった拍子にポケットの財布でも盗ろうとしたのでしょうが、おあいにく様。そんなとこに無防備に財布を入れてるわけないでしょ!でも、複数で囲まれたら太刀打ちできないわけで…、あぶないあぶない。
そんな出来事があった後、レジで精算を済ませていると、レジ付近に警察官が立って店内に目を光らせていました。きっと彼らは窃盗の常習犯として、一応警察からマークされているのでしょう。でも警察官が居るには居ても、もっと店内を巡回してくれないと現行犯逮捕できないし意味が無いと思うのですがね。

  ミラノの中心 ドゥオモが…! 〜 修復中とはツイて無い! 〜

ミラノに着いたのが夕方だったので、ミラノ観光は翌日の朝からということになりました。
ミラノ観光の1日目はあいにく朝から雨がしとしとふっていました。冷たい雨です。
前日のベネチアでも曇りがちになっていたので、ミラノで雨に降られるかもと予想はしていたのですが、残念です。
雨とはいえ、貴重な時間を無駄にしないためにも早速ミラノのシンボルでもあるゴシック様式のドゥオモに向かいました。
ところが、写真の通りの有様です。
ちょうど正面を修復中とはなんとツイて無いのでしょう!これでは本来の空に向かってそびえる尖塔の荘厳さが全く感じられない。せっかくドゥオモを夫に見せようと思ったのに残念でした。
しとしとと降り続ける雨もあって、輪をかけて残念な気持ちになりました。

 


雨のドゥオモ広場
ヴィットリオ・エマヌエーレ2世の
ガッレリアの入り口
 
観光客もほとんどいない
鳩すらいない…

  スカラ広場 〜 レオナルド・ダ・ヴィンチ像を囲んで 〜



スカラ広場
 
中央に見えるのがガッレリアの入口
 
スカラ広場でくつろぐ人々

スカラ広場はドゥオモから200メートルほど北に行ったところにあります。とても美しく整備された広場の中心にはレオナルド・ダ・ヴィンチの像が立ち、各国の旅行者が記念撮影をしていました。とりわけ日本人の団体ツアーの人たちが多かったですね。

  オペラの殿堂 スカラ座 〜 ここも修復工事中! 〜

スカラ広場の前に立つのが、世界的に有名な歌劇場スカラ座です。
ここも一部工事中のようで、工事用のクレーンが何本か立っていました。ちょっと残念。
2004年12月まで休館中なのですね。
シンプルな外観とは違って中は豪華な内装だそうです。

私たちは特にオペラに関心がないので、スカラ座を見ても「へぇ、これがね〜」程度ですが、オペラに興味のある方はスカラ座博物館があるそうなので訪ねてみると良いでしょう。

  ヴィットリオ・エマヌエーレ2世のガッレリア

ドゥオモ広場とスカラ広場の間にあるのがヴィットリオ・エマヌエーレ2世のガッレリアです。
アーケード型なので雨の日でも雨を気にせずショッピングができるのです。
道の両側には、カフェやレストラン、高級ブティックが建ち並んでいて、いつも多くの人で賑わっています。

ここでは多くの日本人観光客とすれ違いました。しかも団体ツアーの人が多いので、おばちゃんもいっぱい。
せっかくミラノの雰囲気を味わおうと思っているのに、おばちゃんの大胆な笑い声が聞こえ、ちょっとゲンナリしてしまいました。

  ナヴィリオ地区を散策 〜 “食事処”なミラネーゼ!? 〜

どこで売ってるんだろ!?
雑誌FIGAROイタリア特集(2001年)の付録に乗っていたミラノ各地区の詳細地図を見ていて、行ってみたいと思った地区がナヴィリオ地区でした。この地区は地下鉄2号線のポルタ・ジェノヴァ駅の東側のところで、“運河が残る下町。若手アーティストのユニークなデザインを扱うショップ”と紹介されていました。
いろんなショップを見て廻れると楽しみに行ったのですが、行った時が悪かった。月曜日の午前中だったのですが、この時間帯は多くの店が閉まっているのを忘れていました。
実際に、ショップが建ち並んでいるはずのポルタ・ディ・ティチネーゼ通りも閉店中の店がほとんどで、ダメでした。タイミングが悪かったようで、なんの収穫もなかった散策でしたが、きっと本来の街の姿は楽しいところなのでしょう。
ところで、このナヴィリオ地区を散策中にすれ違ったミラネーゼが右のようなTシャツを着て颯爽と歩いていました。
胸に漢字で“食事処”とプリントされたTシャツ。
「食事処って!(笑)」と思わずつっこんでしまいましたが、その女性にとっては単なるデザインオブジェクトでしょう。きっとその漢字の意味するところなど知らないはずです。
それにしても、今漢字がブームというのはやはりヨーロッパ共通なのでしょうか。

  レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」 〜 要予約!? 〜

イタリアの他都市に比べ観光要素の少ないミラノで、せっかく行くなら外せないポイントといえば、レオナルド・ダ・ヴィンチ「最後の晩餐/Cenacolo Vinciano」でしょう!
私は7年前に一度見に来ているのですが、今回は是非夫にも…と思って旅の計画当初からこの「最後の晩餐」鑑賞は組み込んでいました。
ところがです。出発が近づく頃、ガイドブックを見ていたらなんと「“最後の晩餐”を見るには予約が必要」と書いてあったのです。
「え゛ーっ!予約要るの!?」
確か7年前に行ったときには予約なんて必要なかったはずなのです。
(1999年5月からの修復後再公開の時から完全予約制に変わったそうです)
そこから、慌てて予約の取り方を調べ始めました。

すると、まず方法として考えられたのが
(1)現地に直接国際電話を入れて予約を取る
(2)カード会社の予約代行サービスを利用する
でした。

さて…どうしたもんか。
直接イタリアに国際電話をかけて予約申し込む…?。イタリア語はおろか、英語も電話のやりとりに耐えられるほど出来るわけでもないし…。(1)は一旦却下。
それでは、(2)のカード会社の予約代行サービスはどうか…というと、予約取扱手数料が2100円かかってしまいます。しかも、日本出発の10日前までの申し込みが必要というのです。…ダメだ、すでに10日前を切っている。
「仕方ない…イタリアに直接電話をかけてみよう!」

  レオナルド・ダ・ビンチの「最後の晩餐」 〜 予約の取り方 〜

●直接予約専用窓口に国際電話をかけてみる
日本からTEL. 39(イタリア国番号)-02(ミラノ市外局番)-89421146

予約方法をインターネットで調べていると、どなたのページだったか忘れてましたが予約方法を解説したページがありました。
そこには「直接電話をかけると音声案内テープがイタリア語と英語で流れているので、案内に従って番号を押すと、最終的には英語を話せる係員が電話窓口に出る」と書かれていました。
そこで、意を決してイタリアに国際電話をかけることにしました。

ペンとメモ用紙を用意して、緊張しながらダイヤル。呼び出し音の後、「ボンジョールノ、□△×?☆…」とイタリア語のアナウンスが流れ、続いて英語でアナウンスが流れます。
「イタリア語なら1番、英語なら2番を押してください」「最後の晩餐の予約を取りたければ○番を押してください」「最後の晩餐の開館時間は○時から○時です」というような内容のイタリア語なまりの英語が流れるのです。
が、正直ネイティブの英語とは違ってイタリア人の英語は早口で聞き取りにくく、この時点で滅入ってしまいました。不安に駆られた私は、この音声案内テープのところをもう一度聞いておきたくて再度かけ直してしまったほどです。(もともと英語力がある人ならそんなことしなくてもきっと一発で理解できるハズです。アナウンスの内容自体そんな難しいものではないんですがね…)
かけ直して、アナウンスの内容を確認しながら最後の晩餐予約用の番号をプッシュするとしばらく呼び出し音が流れてオペレータが「ボンジョールノ」と言って電話に出ました。
うわ、繋がった…!「Hello…、I'm calling from Japan…」
ドキドキしながらとりあえず英語で話しかけてみたのですが、向こうから「Hello?」と聞こえてくるだけで、その続きの言葉もないまま雑音が「ブツ、ブツ」と聞こえたかと思おうと「ツー…」と電話が切れてしまいました。
えっ??電話切れた?それとも切られた!?
せっかく繋がったのに、どうして切れたのか(切られたのか)よくわからないまま、しばし呆然としてしまいました。そして一気に疲労感が襲ってきました。
もうイヤ…、疲れた…。
やっぱり直接予約を取るのは難しいかも…。やっぱりカード会社に相談してみよう…。

※私は直接電話予約は断念しましたが、この方法でちゃんと予約を取ったという人はたくさんいらっしゃるようです。

●JCB海外とっておき予約サービス を利用する
https://plaza.jcb.co.jp/travel/special_yoyaku/yoyaku/plz_y_top.php

「日本出発の10日前までの申し込みが必要」ということで一旦はあきらめた予約代行サービスでしたが、とりあえず日本国内のJCBトラベルデスクに問い合わせてみました。
「出発の10日前を過ぎてしまったのですが、なんとか予約は取れないものでしょうか?」
すると、やはり手配や手配結果の書面郵送などに10日間は必要なため、受け付けることは出来ないということでした。
それでも何とかしたかったので、色々と相談をしてみたところ、現地イタリアのトラベルデスク“JCBプラザ・ローマ”に直接電話してみるように言われました。
そうなると再び国際電話です。ローマのJCBプラザに電話をすると日本人女性が出て、「最後の晩餐」の予約をお願いしたところ「大変人気なので取れるかどうかは保証できませんが」という前置き付きで引き受けてくれました。
その女性に希望日と希望時間帯を告げ、カード会員番号で会員であることの確認をしました。そして予約が取れたかどうかの結果は、数時間後に再び日本から国際電話をかけて確認するように言われました。
ドキドキの数時間後、再びJCBプラザ・ローマに国際電話をすると、意外とあっさりと希望日時の予約が取れていました。
あぁぁ…よかった。(ToT;
予約番号を教えてもらって予約完了です。
この時の手数料は?…予約代行手数料(2,100円)は掛からなかったのです!
実は、日本の窓口で申し込んだ場合に必要な予約代行手数料は、国際電話の通信料に充てられるものだったのですね。今回は日本からイタリアへ一方向にしか電話していないし、その料金は自己負担。従って、国際電話代のJCB負担はありません。で、特に手数料を請求されなかったということは、つまりイタリア国内(JCBプラザ・ローマ)からの予約手配サービス自体は無料で受けられたことになります。
あぁ、良かったJCBのカードを持ってて。(普段はあまり使うこと無かったけど(^_^;)

結局、色々ありましたが無事に「最後の晩餐」の予約を取ることができました。
ま、後で自宅からイタリアへ掛けた国際電話代が結構痛かったですがね。
最初はカード会社の予約代行手数料の2,100円を少し高いなぁと感じましたが、国際電話代と自分で予約を取る手間を考えると、決して高くない気がしました。

今からイタリアに行かれる方へ
今回私たちはイタリアに入る前に一週間ほどデンマークに滞在するプランだったので、たとえ日本出発10日前を切った時期でも、なんとか現地のトラベルデスクを通じて予約を取ることが出来ました。でも、「最後の晩餐」はとても人気が高いので、イタリアに入る直前だったら予約が取れなかったかもしれません。
「最後の晩餐」の予約を取るにはとにかく早め早めが肝心ですね。

※JCBに限らず他のカード会社でも予約代行サービスをしているところがありますので、お手持ちのクレジットカードの会社に問い合わせしてみてはいかがでしょう。

  レオナルド・ダ・ビンチの「最後の晩餐」 〜 鑑賞の流れ 〜

 
入り口はこちらです
 
サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会

苦労して手に入れた予約番号を持って「最後の晩餐」が見られるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会に向かうことにしました。この教会は、ドゥオモのあるミラノの中心地からは少し外れたところにあるので、地下鉄に乗って行くことにしました。地下鉄1番線と2番線が通っているカドルナ駅で下車し、そこから7分程歩いたところに上の写真のような建物があります。
チケット購入のためには予約時間の30分前までに窓口に行かなくてはならないので、かなり余裕を持って行きました。予約時間の30分前までに無事に教会に到着し、左の写真の入り口から中に入るとチケット売り場があるので、係員の女性に予約番号を伝えます。そうすると、代金と引き替えにカードサイズの入場チケットを発券してもらえます。そして何故か片言の日本語で「10分前にココへ(来てください)」と言われました。予約番号の一部に“JCB”と入っているからすぐに日本人とわかるのでしょうが、まさか日本語で言われるとは…。

指定された時間までしばらく外で過ごした後、時間が来たので再び窓口へ向かうと、右側に同じ予約時間に入場する20人ほどが集まっていました。アジア系は私たちだけ。そして、予約の時間が来ると自動ドアが開き、全員で中へぞろぞろと進んでいきました。進むと前方にはまた自動ドア。最初のドアを全員が通り終わるとそのドアが閉まり、続いて前方のドアが開きさらに進むように促される感じでした。そんなことを2回ほど繰り返して、ガラスで仕切られた部屋を順々に進まされていくのです。
そうして、ようやくお目当ての「最後の晩餐」が描かれた壁のあるかつての食堂に入ることができました。入ってきたドアは自動的に閉まります。

目の前には壁一面を使って描かれた「最後の晩餐」のフレスコ画。「汝らの一人、我を売らん」のシーンです。
薄暗い中に浮かび上がるレオナルド・ダ・ヴィンチの傑作をしばし鑑賞。
「最後の晩餐」の反対側の壁にもフレスコ画があるのですが、あまり有名ではないのでしょう。そちら見てもよくわかりませんでした。
このかつての食堂にはこの2枚の大きな絵があるだけです。たったこれだけのために…と思うかもしれないですが、500年以上前の作品をこの目で見られるので価値はあると思います。

食堂に入ってから10分ほどしたときに、不意に出口の自動ドアが開きました。さも「そろそろ出ていってね〜、次の人たちが入るから」と言わんばかりです。
もっと長く眺めていたい人もいるでしょうが、見学時間は15分と決まっているようです。

絵の感想は別として、全体的な感想としては、以前に比べて随分味気ないシステムになったなぁということです。予約があれば確実に鑑賞できるという点では完全予約制は良いと思いますが、流れ作業のように人を押し進めていくようなシステムはあまりにも情緒がありませんよね。
芸術は自分のペースで鑑賞するのが良いと思うんですが…。まぁ、それでも大勢の人混みの中で鑑賞するより静かで良いと言えば良いかもしれませんね。
それから、これが一番の望み。
早くインターネット予約が出来るようにしてくださーい!

  晴れた日、再びドゥオモへ 〜 ミラノの街を一望 〜

ドゥオモの裏側
ミラノ観光最終日、この日はお天気も回復し晴天だったので再びドゥオモに向かいました。
ドゥオモの前の広場には、前日とは違って多くの観光客やミラノ市民が繰り出していて、大にぎわいでした。
露天があちこちで立ち、前日には見られなかった鳩もたくさん群れていました。
やっぱり広場はこうでなくちゃ!

相変わらずドゥオモ自体は正面が改修工事中で布に覆われているのですが、今回は屋上に上がってみることにしました。
屋上に上がるには階段で上るのと、途中までエレベータに乗るのと選べます。この時すでに歩き疲れていたのでエレベータコースにしました。
エレベータが到着しても屋上に行くにはさらに細い階段を上って行かなくてはなりません。下りてくる人々と譲り合いながら狭い通路を通っていると欧米系の小太りなおばちゃんたちに「まぁ〜なんて小さい人たちなの〜!?」(英語)と言われました。
余計なお世話だよ!っていうか、アンタたち太りすぎ!
ここの階段は太った欧米人ならすれ違うことも出来ないほど狭かったです。

 
エレベータと階段を使って屋上に
 
結構高いです!

夕日に染まるドゥオモの上でひと休み



塔の先にはそれぞれ
違った彫像
 
ミラノの街が一望できます
 
ブランドショップが立ち並ぶ
ヴィットリオ・エマヌエーレ2世通りを見下ろす

イタリア観光最終日、ドゥオモの屋上からミラノを見渡しながら今回の旅を振り返ると、15日間はやはり長かった気がしました。
旅の前半、デンマークに滞在していたことが随分昔のことに思えてくるほど。ましてや日本のことなんて…ネットもしばらくチェックしていないので日本の最新ニュースも分からなくなっています。まさに、旅してるなぁという実感です。
でもやっぱり日本に帰りたくなってきました。
個人旅行の場合は、いろいろな手配や物の管理、その他諸々のことをすべて自分たちでしなくてはなりません。大変なぶん自分たちで旅を作っていく面白さがありますが、やはり疲れました(^_^;。
体力の低下というも原因の一つでしょうが、海外旅行をする度に感じることは「日本ってなんて便利で親切な国なんだろう」ということです。不便さを感じること自体が異国を肌で感じることなのかもしれないですが、あまり期間が長くなるとそれも苦痛に感じるものです。そして今回は少しだけ限界を超えてしまったようです。
次に海外に行くことがあったら10〜12日間程度にとどめておこうと思います。ま、行けたらですけどね(笑)。
さて、翌日は日本に帰国する日です。ミラノの街もこれで見納め、ミラノでのショッピングもラストチャンス。この後ドゥオモの屋上から降りて、最後の買い物にくりだしました。


次へ(イタリア/都市間移動バス)