スキー! コラム
実は私が最も長く続けているスポーツが、スキーです。
尤も、長く続けているというだけで、腕(足?)前の方はそこそこですが。
最初は親にやらされてるだけだったが、おかげで人並みには滑れるようになったことは確か。
単なる暴走族「地ガキ」滑りだったけど。

私が始めた頃は、さすがに革ブーツなどということはないが、
今から考えればだいぶクラシックだった。流行の流れは速く、
あっという間に進化していくのは仕方ないとしても、昔の写真を見ると笑っちゃいます。
リフトと言えば鉄柱ではなく鉄塔が建ち並ぶシングルリフトで、ガーガーうるさいヤツ。
今は静かになったので音楽が流れていたりするのは隔世の観だ。

ゴンドラはもちろん、ペアリフトもなかったので
初心者はある程度滑れるようになるまで自力で登っていたのだ。
今ではとりあえず上に登ってから考えるようになった。
これは尻込みしているヒトを焚き付けるときは有効だが、ちょっと危ない。
自分で登るという作業は大変だったけれど、
スキーの扱いを覚えると言う点ではとてもよかったと思う。

私たちはちょうど「私スキ」世代なのです。
ホイチョイプロの中核メンバーと私は、年代も違うし、
面識はないけれども小学校から大学まで同じ某私立学校に通っていたので、
どこか似たような感覚のところがあったのでしょう。
クサいけれど非常に共感できる映画でした。
そのころ私は学生で、世間はバブル景気に踊り、バスツアーが全盛で、
宿、食堂など、スキー場の快適度がこの時期に飛躍的に向上しました。
今時の基準では全く大したことないスタッドレスでウキウキ出かけたものです。
このころからスキーは、ストイックな体育会系スポーツから
誰でもできる軟派なレジャーへと変貌を遂げたのです。
これは世の必然とはいえ、昔を知る者としては嬉しくもあり寂しくもあるところです。

最近はすっかり落ち着いて、以前のような体力も気力もなくなり
一日券のモトをとろうとか、一本でも多く滑ろうなどではなく
楽しく一日を過ごそうと考えるようになった。吹雪の時は1本でやめることもある。
若い頃は映画「ホットドッグ」よろしく、石打丸山や八方、野沢温泉などの
長いコースのあるスキー場での頂上から麓まで「チャイニーズダウンヒル」で
昼飯を賭けたりしていたが、今は脚力が続かないのでとてもできない。
高速ができて楽になったにもかかわらず、志賀高原や安比などは
やっぱり往復が大変なので行かなくなり、もっぱら近場で軽井沢や、
意外と雪のいい沼田IC利用の各スキー場に行くことが多くなった。

家族を持つようになって、スキーに行くのは大変なんだと思い知るようになった。
板、ブーツなど道具類、ウエア、スタッドレスタイヤなどの出費も、
宿泊費食事代はもちろん、リフト代なども人数分。
どのレジャーでも同じでスキーに限ったことではないが、重い負担となった。
なにしろ、色んな意味でゲレンデに立つまでが異様に大変。
それで吹雪だ、雪崩だなんて来た日には、泣きたくなる。
この敷居の高さでは、スキー人口の減少もやむを得ないか・・・
体力も年々落ちていくので思ったとおりには滑れなくなってきている。
吹雪の中、ブーツの中の足の痛みに耐え、長蛇の列のリフトに並んでいると、
私は何をしているのだろうと言う錯覚におちいることもあるかも。
最近ではスキー道具もどんどん変わってきて、っていうより、
従来の道具とは全く別の物と考えた方がいいと思う。
楽に滑れるようになったのは間違いなく、
昔覚えたことは、無駄とまでは言わないけれど、不要になったのは確か。
パソコンなんかの進歩ぶりも同じことが言えるよね。
ファンスキーなどの変わり物も何が良いって、振り回す楽しさは勿論、持ち運びがラク。

ゴルフほどではないかもしれないが、年齢を重ねてもできるスポーツとして
今後もできる限り続けていきたいな、と考えています。

                                2003年11月26日作成
                                2012年11月 7日更新
   


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