北岳 登山記
本当は槍ヶ岳にチャレンジしようかと思っていたが
それは後年の楽しみにとっておいて、今年は北岳に挑戦する事にした。
天候や時期的なことも考え、土日から1日ずらして金土の1泊2日で決行。
2004年8月6〜7日、長男は7才11ヶ月の挑戦であった。


当日は朝4時起床。
南アルプス林道の規制に伴い
芦安駐車場に車を停めて
バスで1時間ほどで登山口に着く。
広河原アルペンプラザ前。
標高1530m。ここからスタート!
後方に見える北岳は遙か遠い。
ちょうど8時頃歩き始めた。
スタート地点にある吊り橋。
なにげに気分は盛り上がる。


しばらくは樹林帯の中を歩く。
すぐ登山道は開けてくる。
後ろは鳳凰(たぶん)
道も全く問題なし。
どんどん行こう!
沢沿いに登り続ける。


大樺沢二俣の少し上に残る雪渓。
二俣にはバイオトイレも設置されている。
休憩を兼ねてお昼ご飯タイム。
後方の岩壁は北岳バットレス。
クライマーの間では有名らしい。
この辺からはガレた岩場の急登が続く。
多彩な高山植物が美しい。


八本歯のコル先の連続梯子。
足が重く、疲れを感じるところだ。
ツアーの団体さんに追いついて
実感したのだが、
「もっと行けるのに」と思うくらいの
ペースで登るのがちょうどいい。
疲れ方が全然違う。
1日目の目的地、北岳山荘。
ほぼコースタイム通り2時頃到着。
とたんに雨が降ってきた。


程なく雨は上がり、虹が!
つい最近のマイブーム、将棋に興ずる。
知らないおじさんと3局も打った。
が、直後軽い高山病になってしまい、
山荘横の昭和大学医療センターにお世話になる。


じつはまだちょっと気持ち悪い長男。
食事は富士山の山小屋とは
比較にならないほどマトモ。
時期的に混雑も覚悟したが
私たちは布団も1人1枚で寝られた。
小屋から見た朝の風景。
山行で最も神々しい時間帯だろう。


山荘から1時間半ほどで山頂へ。
3192.4m
ここが日本2位の高峰のピークだ。
(現在は3193mになったらしい)
さすがの高度感。
やや雲が多く、360度パノラマ
という感じではなかったが、
多くの登山者が至福の時を過ごしていた。


下山途中、肩の小屋のラーメンで昼食。
この後は草すべりコースを選択。
しかし、白根御池小屋から大雨・・・
時間は多少かかったが無事下山。

全く、子供の体力に限界はないのか?
翌日もさほど疲れを残しているようには見えなかった。
我が子ながら、酸素摂取能力、回復力には舌を巻く以外ない。
登山中はたくさんの人に声を掛けてもらい、とても励みになったと思う。
余りにも元気なので感心されることしきりであった。
他にも同年代の子供を何人か見かけたが、みなキツそうだった。
どんな思いで登っているのかは伺い知ることはできない。

帰りも当然、広河原から芦安駐車場までバス。
ここに限らず、上高地や乗鞍など、マイカー規制の所は多い。
それにしても、今現在どうなっているかは知らないが、
ひどい中古バスであまりにもバスがボロく、最悪の乗り心地だった。
しかも、道も狭く結構荒れているのでますますひどい。
しかも結構時間も長い。さらに、かなり混んでいて、満員状態。
お金に余裕があればタクシーもいいかと思った。

ともかく、初の本格登山を経験し充実の2日間を過ごせて
大変満足であった。

なお、この山域は登山口の広河原から一切携帯電話は使えません。
小屋の電話が090だったので使えるのかと思いこんでいたら
実は衛星電話でした。(ただし、現在は知りません)

                         2004年 8月 9日作成
                         2007年10月22日追記



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