友の結婚式

友の結婚式 '98_12_23

          

友人から結婚式の案内が届いた。
まあ、出ねばならないだろう。

正直言うと出たくないのだ。
面倒だから。
2月に名古屋まで行かなくてはならないと思うと憂鬱になる。
正月に実家にかえって、また2月に帰るのは、実に面倒なのだ。

果たして、自分に友人と呼べる人間がいるだろうか?と思うことがある。
私は高校生以前の友達で、今でもつきあっている友人が一人もいない。
新しい環境になれば、それなりに友達を作ることは出来る。(クラス替えとか)
でも、クラスが変われば、前のクラスで友達だった連中とは、まるでつき合いがなくなってしまうのだ。
ひょっとして、自分は人間が嫌いなのかもしれないと思ったりもする。

今も、つきあっている友人というと、大学時代の部活の仲間と研究室の仲間だけだ。
どういうわけか、彼らを捨てきれないでいる。
飲みに誘われれば、一応、色好い返事をしてしまう。
自分でも不思議に思う。

どうしてなんだろう?
その2つのグループに共通しているのは、共に酒を飲んだ仲だということか。
酒を飲むと本音も出る。
古文でいうところの、気の置けない人々なのだ。(現在の意味とは反対)

あるいはそれだけではないかもしれない。
私はかけがえのない学生生活を過ごした。
それは怠惰な毎日だったが、確かにかけがえのない日々だった。
今の自分の原型がそこにある。
それ否定することは、今の自分を否定することになってしまうのだ。

友人の結婚式に出ようと思う。
そして祝福しようと思う。
誰のためでもなく、自分のために。


戻る