冷凍食品が旨い。 近くのスーパーで特売をやるから、うちの冷凍庫は常に冷凍食品で一杯である。 冷凍餃子といい、冷凍うどんといい、前から旨いと思っていたが、冷凍スパゲティがまた旨いんだ。 特にナポリタン。 近頃のは加熱後の水っぽさも抑えられて、お店でも出せそうなレベルになってきた。 名古屋周辺の定番スタイル、鉄板に溶き卵を敷いて、その上にナポリタンを載せる方式なら、冷凍だとバレないんじゃないかな。 一手間加えれば、客をだませそうな気がするのである。 これ、ひょっとしてビジネスになるんじゃないか、と思いついた。 日本はダメでも海外ならそのまま店で出せるだろ。 例えばアメリカなんかなら、日本で700円のラーメンが15ドルとかで売れるらしいから、スゲー儲かるんじゃなかろうか。 150円で調達した冷凍スパゲティを10ドルで提供すれば、輸入コストを含めても原価率3割以下に納められるのではないか、などと考えていた。 そんなことを考えている時、たまたま映画「ヴェノム」を観た。 映画の中身はどうでも良いのだが、その中に中国系?の女性が店番をしている個人経営のコンビニのようなお店が出てくる。 で、近所のチンピラが金をせびりにやってくるのである。 せびる、というか、拳銃を突きつけて強制的にレジのお金を全部持っていく。 それも何度も。 店主は警察に訴えたりはしないし、警察も取り締まったりはしないようである。 アメリカなんかだと防犯コストがかかるから、お店を経営するのはそんなに簡単な話じゃないな、と思い直した。 考えてみると、日本ってほとんど防犯コストが価格に載ってない。 せいぜい防犯カメラぐらいか。 大手になると売り上げの回収を警備会社に委託しているところもあるが、警備員が襲われる可能性は低いから、回収コストはそれほど高くない。 治安の良さが日本の物価を抑えてきた部分もあるのだろう。 しかし、いずれ日本の治安も悪化するのは目に見えている。 人が減って空き家が増えるし、外国人労働者は増えるし、そのうちの幾らかは不法滞在者になるし、まあ現状を維持することは難しいだろうね。 そうなると、防犯コストは上昇するわな。 治安の悪化とともに物価が上昇するような局面がいずれ来るんじゃないか。 物価が上がって金利も上昇すれば、利払いに耐えきれず国の財政は崩壊する。 物価が上がっても低金利を維持し続ければ、円安が過度に進んで実質的な豊かさは失われるだろう。 どっちにしても救いようがない。 少子高齢化・人口減少が全ての元凶なのだが、それを防犯コストとして実感するときが来るかもしれん。 |