私は夜のニュース番組が大嫌いである。 あいつ等、まるでホントのことを言わない。 視聴者のご機嫌ばかり取っていて、耳の痛いことは言わないのだ。 奴らが得意なことといえば専ら、叩いて大衆が喜ぶ対象を探すことと、一般大衆より可哀想な人々を見いだすことである。 一昔前に日本を支配していた中流意識がなくなって、多くの人が自分は人並以下だと思い、不満を募らせていることも関係しているのだろう。 そういう人達向けの番組構成になっているのである。 全く情けない話だよ。 いい加減頭に来ていたので、ここ2・3年古館も筑紫も絶対観なかった。 やむを得ないので21時のNHKでも観ようかと思ったら、今度はNHKが民放のマネを始めたじゃないか。 何を勘違いしたのか、NHKも視聴者に媚びだしたのだ。 不祥事続きだったからかもしれない。 なにせ直接国民からお金取ってるからな、NHKは。 これは参った。 もう観るニュース番組は一つしかなくなってしまった。 テレビ東京の『ワールドビジネスサテライト』がそれである。 しかしこの番組はイイよ、ホント。 嘘がない。 だって、お金は嘘をつかないもん。 どうやったら儲かるでしょうか?っていう基準でモノを見ているから、体のいい話は出来ないんだな。 労働者保護の視点ばかりでは経営は圧迫されるし、経営者側からの視点だけでは労働意欲がわかない。 全体で生産性を上げるにはどうすればいいのか?という話になる。 嘘をつかないで番組をつくると、結局はバランスになるんだよ。 そこが私はすごく好き。 もちろん、ゲームなんかの話になるとちょっと困るけどね。 観てるこっちの方が詳しいから、ちょっと違う!とか、古っ!とか思わないでもないけど、それはまあ仕方のないことだろう。 金型業界の人が金型のニュースを観れば、いつのニュースやねん、と思うだろう。 そこは目をつむっても、見る価値はあるな。 人々が求めるヒューマニズムを追求すると嘘になって、人々が嫌悪する、少なくとも表面上は嫌悪するお金を追求すると真実になる。 なんと皮肉なことだろうか。 しかし、それが現実である。 |