お金は嘘をつかない

お金は嘘をつかない 2007_08_01

 

私は夜のニュース番組が大嫌いである。
あいつ等、まるでホントのことを言わない。
視聴者のご機嫌ばかり取っていて、耳の痛いことは言わないのだ。
奴らが得意なことといえば専ら、叩いて大衆が喜ぶ対象を探すことと、一般大衆より可哀想な人々を見いだすことである。
一昔前に日本を支配していた中流意識がなくなって、多くの人が自分は人並以下だと思い、不満を募らせていることも関係しているのだろう。
そういう人達向けの番組構成になっているのである。
全く情けない話だよ。

いい加減頭に来ていたので、ここ2・3年古館も筑紫も絶対観なかった。
やむを得ないので21時のNHKでも観ようかと思ったら、今度はNHKが民放のマネを始めたじゃないか。
何を勘違いしたのか、NHKも視聴者に媚びだしたのだ。
不祥事続きだったからかもしれない。
なにせ直接国民からお金取ってるからな、NHKは。
これは参った。
もう観るニュース番組は一つしかなくなってしまった。
テレビ東京の『ワールドビジネスサテライト』がそれである。

しかしこの番組はイイよ、ホント。
嘘がない。
だって、お金は嘘をつかないもん。
どうやったら儲かるでしょうか?っていう基準でモノを見ているから、体のいい話は出来ないんだな。
労働者保護の視点ばかりでは経営は圧迫されるし、経営者側からの視点だけでは労働意欲がわかない。
全体で生産性を上げるにはどうすればいいのか?という話になる。
嘘をつかないで番組をつくると、結局はバランスになるんだよ。
そこが私はすごく好き。

もちろん、ゲームなんかの話になるとちょっと困るけどね。
観てるこっちの方が詳しいから、ちょっと違う!とか、古っ!とか思わないでもないけど、それはまあ仕方のないことだろう。
金型業界の人が金型のニュースを観れば、いつのニュースやねん、と思うだろう。
そこは目をつむっても、見る価値はあるな。

人々が求めるヒューマニズムを追求すると嘘になって、人々が嫌悪する、少なくとも表面上は嫌悪するお金を追求すると真実になる。
なんと皮肉なことだろうか。
しかし、それが現実である。


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