カレー屋は難しい

カレー屋は難しい 2005_08_17

 

引っ越し先は袋小路の道路に面している。
一方からしか出られない。
その出口となるT字路の角にカレー屋さんがある。
これが私の悩みの種なのだ。

東京のなにがいいって、近所づきあいがないのがいい。
田舎だと誰か知り合いがいたら挨拶しなきゃらならん、という気分になってしまうのである。
もうあんな暮らしには戻れない。

ところが、引っ越して早々ゴミ捨てでカレー屋さんの奥さんと会ってしまった。
しかも、「ここはゴミの収集が8時ぐらいに来ちゃうんです」などと耳寄りな情報まで頂いてしまったら、もうジ・エンドである。
私は何となくカレーを食いに行かなければならないような気がしていた。

しかし、カレー屋って難しい。
何が難しいって、カレーを食べに行くモチベーションを持つことが難しいのである。
ラーメンとカレーは違うのだ。
カレーって自分で作れるからね。
インスタントで済ますことが出来るのはカレーでもラーメンでも一緒だけど、カレーはいちから自分で作れる。
しかも、自分で作ったカレーは結構旨い。
自分の好みに合うように作るんだから旨いに決まっているのだ。
わざわざ食いに行くからには、よっぽど美味しくないと困る。

一応1回は角のカレー屋に行っては見たのだが、味は結構微妙。
美味しいことは美味しい。
しかし、ボンカレーとそんなに違わないような・・・。
食べに行く訴求力としては極めて弱いのである。
ココ一番みたいにバリュエーションがあればまだしも、辛さは3種類しかなく、トッピンにも乏しい。

結局、引っ越してきてから2ヶ月近く経ってまだ1回しか行ってない。
朝出勤するときに水まきをしているカレー屋のおじちゃんに会ったりするのだが、どうもなんか後ろめたいな。
T字路で車を確認するために角で速度を落とすから、おじちゃんの顔がまたよく見えるんだ。
こういうときは諦めてちょくちょく食いに行ったほうがいいのだろうか。
こんなのは私が求める東京ライフではないのだが・・・。



<後日談 2005_09_09>

食べに行くと、妙にサービスされて困る。
大盛りカレーを頼むと特大カレーが出てきたり、帰り際にジュースくれたりするのだ。
こういうのなんか苦手。
ご近所づきあいは大変だな。
慣れてきたら、カレーは旨いような気がしてきたけど。


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