おそらくこれで終わり

おそらくこれで終わり 2024_06_05

 

やっと「セクシー田中さん」の漫画を第7巻まで読むことが出来た。
4カ月待ってやっと。
おそらくこれで私の中の「セクシー田中さん事件」は終わりになるだろう。
最後に私の中の「セクシー田中さん事件」について書いておきたい。

この件を私が知ったのは、原作者が反論をブログに載せたのが話題になったからである。
降板させられた脚本家が愚痴をSNSに投稿し、それに対して原作者がカウンターパンチを放ったような格好であった。
そしてすぐに原作者死亡のニュースが流れた。
最初は何かの間違いだと思ったよ。
自殺するなら脚本家の方でしょ。
批判が集中しているのは脚本家の方なんだから。
しかし調べたところ、ホントに原作者の方が自殺したようであった。

これが不思議で不思議でしょうがなくて、私はありとあらゆる関連ニュースを読み漁った。
ヤフーのお勧めニュースが全部「セクシー田中さん」関係になるぐらい。
しかしながら、それでも自殺した理由は分からなかった。

理由を知る一環として、原作漫画も読もうと思ったんだよ。
第一巻は漫画サイトで無料で読めた。
めちゃめちゃ面白かった。
続きを買おうとして、ちょっと待てよと思ったのである。
これを買うと小学館が儲かってしまう。
小学館に自殺の主因があった場合、これは許されないのではないか、と。
買うにしても、責任の所在が明らかになってからだ、と私は考えたのであった。

それから私は報告書が出てくるのを待った、日テレと小学館からの。
なのに、全然出てきやしない。
一時期ゴールデンウィーク明けと言われていたが、実際には5月31日17時という記者達が書きにくいタイミングで出してきた、日テレは。
印象としては卑怯な感じだったな。
それでも出てきた報告書は貪るように読んだね。

日テレの報告書を読んだ段階では、A(日テレのP)とC(小学館のライツ担当)が両方無能な印象を受けた。
おまけに、サポートすべきB(日テレのチーフP)とD(原作の編集長?)が全然機能してない。
責任は半々の印象だった。
しかし、週明けに公表された小学館の報告書と併せて読むと印象はだいぶ変わる。
圧倒的に日テレのPが無能のように思われた。
こいつにはサイコパス的な傾向があるのかもしれない。
自分が原作者を怒らせたのに、そのことを脚本家に告げないで、自分も憤っていると言って説得にかかる件なんかを読むと。
一方で、小学館の担当者は小者過ぎる。
小学館にはライツ担当という役職が存在せず、その漫画の担当編集者がやってるんだそうだ。
中小企業の平社員が大企業の部長と折衝するようなもんで、ちょっと気の毒な感じすらある。

報告書を読み込んだ結果、私は小学館側に大きな非はないと判断した。
担当編集者と編集長が原作者の反論ブログの製作を手伝っていたことが嬉しくもあった。
少なくとも原作者に寄りそってはいたのだと分かって。
ここに至って、ようやく私は「セクシー田中さん」を購入することが出来たのである。

そして今やっと読み終わったところ。
これは面白かった。
地味な田中さんに影響されて、まわりの人の背筋まで伸びていくところが斬新だな。
こんな漫画は読んだことがない。
しかしながら、この漫画に続きはないのである。
この作者を死なせるなんて、なんてことしてくれたんだ!と思うよ。

結局ところ、報告書を読んでも原作者がなぜ死を選んだのかはわからなかった。
おそらくこの件はこれで終わりなのだろう。
小学館の報告書から二日経って、Yahooニュースに新規な記事が上がらなくなってきた。
ご遺族が声上げない限り、我々にはもう知るすべがない。
スッキリはしないな。
どうしたって、スッキリとした終わりにはなりようがないわけだが。



<後日談 2024_06_09>
Huluで、オリジナル展開部分だけ確認した。
驚いたのは内容より、役者が全然合ってないこと。
田中さんは綺麗すぎるし、朱里はデカすぎ、声低すぎ。
Miki先生以外誰一人としてしっくりくる役者がいない。
でも、演技は原作にメチャメチャ寄せてる感じがする。
こんなに寄せるなら、最初から似てる人を選べよ、と思うぐらい。
おそらくキャストを選ぶ段階で、何かしらの制約があったんじゃないかな。
あっちこっちの顔を立てなきゃならないプロデューサーは大変であったろうとは思う。


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