自宅に植えるほどではない

自宅に植えるほどではない 2012_04_22

 

いよいよ完全に桜は散ったな。
昨日の夜見て回った感じでは、少しだけ残っている木もあったが、さすがに今日の雨で散っただろう。
ランニングしながら桜を観察するのももう終わりだ。

今年の春はやけに桜のことが気に掛かった。
歳をとると桜に感傷を覚えるんだな。
余命を意識し始めると途端に、今年を見逃したらもう次はないかもしれない、と思うからね。
私も今年ほど桜を見ようと思ったことは今までなかった。

春先の予定では、4月になったら京都御苑にでも行こうかと思っていたのだが、3月に大阪に行ったら、もう移動したくなくなった。
やめだやめだ。
まあ、私もまだまだ本気で余命を心配してはいないってことなんだろうな、この程度で行く気がなくなるってことは。
結局のところ、わざわざ遠方まで行かなくても、近くで桜を見ればいいじゃないか、ということになった。
もっとも、近所の公園なんかには、あんまりいい桜はなかったけどね。
青山霊園の桜ぐらい、もわっさあっとボリューム感のある桜が見たかったのだが、それはちょっと無理な相談だったらしい。

他に咲いているところはないかなーと、ランニングしながら近所を回って気づいたのだが、自宅の庭に桜を植えている家はほとんどない。
自宅から半径200mぐらいの中では一軒しか見つけられなかった。
日本人は桜好き、とか、日本人の精神性には桜の影響が垣間見られる、みたいな話をよく聞くから、もっと植えてあるだろうと思っていたのだが。
調べてみると、桜って根が張りすぎて他の植物を駆逐してしまったり、大きくなりすぎたりで、あんまり個人の庭には向かない植物なんだそうだ。
観賞できる期間が短いから限りあるスペースを埋めるには勿体ない、とか、落葉樹だから掃除がメンド臭いとかもあるのかな。

ちょっと意外だったな、この桜の扱いは。
今年は意識してみてきただけに。
好きとは言ってもこの程度だったんだ。
わざわざ自宅に植えるほどではないという。
どうせ年に一回のことだから、よそに見に行けばいいじゃんってことか。
そりゃそうだ。
庭の手入れ、メンド臭いもんな。
私もいま大きくなりすぎた榊の扱いに困ってるもの。


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