相対評価

相対評価 2006_03_01

 

このところ永田議員の偽メール問題が気になって気になって仕方がなかった。
ライブドア絡みのニュースは面白いな。
面白すぎるのかもしれん。
我々にとっては事件も娯楽の一つなんだと強く思い知らされた。

しかし、それとは別のところで面白いことがあった。
世間の関心の中心が物事の基準になって、その周りのものが相対評価されるところなんかは興味深い。
ちょっと具体的に書いてみる。

つい先日、自民党の武部幹事長が世の中から叩かれていたのは、犯罪行為を犯していた者に公認に準ずる待遇を与えて選挙戦に利用したからであった。
その事実は今のところ変わっていない。(正確には、ホリエモンは無罪かもしれないけど、世の中は取りあえず黒で動いているようだ)
ところが、武部幹事長を叩いた永田議員が落ちると、相対的に武部幹事長が上がる。
武部幹事長は無罪放免を勝ち取ったようである。

もう一つ例を挙げると、ナベツネなんかは、ホリエモンが捕まったせいで明らかに好感度が上がった。
ホリエモンを胡散臭いと言っていたことが追認された格好なったからだ。
テレビを観ていると、ニュースの取り上げ方とか、発言の抽出の仕方で、多分に印象操作を試みているように感じることがあるのだが、最近はナベツネの扱いがちょっと良いのである。
私なんかは巨人ファンで、ナベツネを材料によく攻撃(口撃?)されるから、そこいら辺には敏感なのだ。

これらが示すことは結局、物事の中心は何か、ということなんだな。
世の中で一番関心のあることが中心になる。
マスコミに取り上げられる人々は、そこいらへんを意識すると上手く立ち回れるのかもしれないな。

実はこれからまた面白いシーンを私たちは見ることになるかもしれない、と私は思っている。
ホリエモンは違法性の認識がなかったということで、無罪かあるいは大幅減刑になるのではないか、と私は踏んでいるのだ。
私の感覚だと、後ろめたいことがある人間は、あんなに目立とうとしないはずなのである。

ひょっとしてホリエモンが無罪だったら、どうなるだろう?
ホリエモンを取り巻く人々の相対的な評価がガラッと変わって来るに違いない。
それをまた面白可笑しく、我々は見ることが出来るのである。



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