再開発の波は田舎でも

再開発の波は田舎でも 2015_10_29

 

スーパーへ買い物に行く途中、整地した上に地面を深く掘っている現場に出くわした。
マンションでも建てるのかもしれない。
よくよく注意を払ってみれば、道を挟んで向かい側でも建築作業中のようであった。
ひょっとすると、私が住んでいるような田舎でも、中心部への回帰現象が起きているのではないか。

というのは、私の身近でも変化が起きているからである。
二十数年間空き地だった我が家の隣が誰かに売れたらしい。
境界線の確定のために立ち会ってほしいと頼まれて、私は初めてそれを知った。
それ以前から、近くにモデルルームみたいなのかちょいちょい出来てたり、長年空き地だった場所に売り地の看板が立ち始めたり、変化の兆しはあったんだ。

私が住んでいる場所は県庁所在地である市の中心にほど近く、その上バスが三方向に分岐する交差点があって、交通の便が良いところである。
にもかかわらず、ここ20年ぐらい人がどんどん減って、そこらじゅう駐車場だらけになった。
昔はそれなりに繁盛していた商店街もほぼ消滅した。
土地が比較的高いからなのかな。
若い人は中心から離れたところに家を構えるんだよね。

しかし、それもそろそろ終わりなんじゃないか。
土地なんか持ってても固定資産税とられるだけだから、手放したい人は多いだろう。
孫の代になれば思い入れもなくなるしね。
手放したい人が増えれば、地価が下がると同時に需要も出てくる。
安ければわざわざ遠くに土地を買う必要はないからな。

さらに人口減少社会に於いては、田舎の中でも比較的マシな自治体に住む必要もある。
過疎が進む地域では行政サービスも低下するからね。
田舎になればなるほど、ゴミ捨ての分別が厳しかったり、水道代が高かったりするもんだ。
人口で頭割りすると、どうしてもひとりあたりの負担は重くなる。
今どきはコンパクトシティが流行りだけれども、図らずとも人は中心に集まってくるんだろうな。

そう考えてみると、我が家なんかは割と優位なポジションにあるのかもしれない。
こんな土地、相続しても売るに売れないだろ、と思っていたのだが、意外とそれなりに需要はありそうだな。
家の処分をどうするのか、が私にとって大きな心の負担になっていたのだが、最悪売り飛ばせば、解体費用を差し引いてもプラスになると思えば気も楽だ。


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