トイレットペーパーは純白に限る

トイレットペーパーは純白に限る 2006_11_18

 

血はダメだな。
男はダメだ。
見慣れてないからかな。
切れ痔なんかになろうもんなら、もうこ世の終わりかと思うもの。

歳を取ると、更に直りが悪いからダメだ。
若いときは切れても次回には直っていたものが、いつまで経っても直らなくなる。
一回切れるとずーっと長い間、排便の度に憂鬱な気分になるものである。
私も一時期、非常に苦しかった。
トイレットペーパーが赤く染まるのは、誠に避けたい事態である。

だからというわけではないが、普段私は自分の排便は見ない。
すぐ流してしまう。
更に拭いた紙も見ない。
確認はウォシュレットした後にするのである。
たとえ少々切れていたとしても、まあ、気付いていないかもしれないな。
本来気付くべき異変に気付かない可能性もあるわけだが、これはもう致し方ないのだ。

ある日職場のトイレで、ウォシュレットした後の紙だけが残った便器を覗くと、紙がほんのりと赤かった。
ドッキーン!!
「や、やばい。
 尻が切れている感触はなかったし、もしかして血便か?
 うっそー!?
 内視鏡検査とかしなあかんの?
 あんなの入れるのイヤやわー。
 病院行きたくなーい!
 でも、大腸ガンとかだったら死んじゃう!!」
などという具合に、私は大変悩ましい数日を過ごさなければならなかったのである。
これは参った。

しかし、私は気付いたのである。
ほんのりと赤いのは血じゃない。
トイレットペーパーの漂白度が落ちていて、水に濡れると赤っぽくなるのだ。
経費削減の所為で、トイレットペーパーの品質を下げられていたのである。
私はホッと胸をなで下ろした。

そういえば、以前のトイレットペーパーは一個一個紙で包装されていたが、今の紙はむき出しだ。
ビックリさせるなよ。
まさかこんな所にまで、世相が表れているとは・・・。
トイレットペーパーは純白に限ると思った。
漂白コストがかかるなら、せめて色が付いても、赤以外にして欲しいものである。


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