近頃見ているニュース番組と言えば、もっぱらワールドビジネスサテライト(WBS)だけである。 読んでいるニュース記事は日経とロイターとGI(グローバルインフォ)だけ。 私は世間の情勢に恐ろしいほど疎くなっていた。 鳩山前総務大臣が「かんぽの宿」売却の件で騒いでいるのは知っていたが、当然世間は大臣に冷淡だろうと私は思っていた。 彼の言っていることはまるで筋が通っていないのである。 経営判断として、早くかんぽの宿を切り離した方がいい、と経営者が判断したことに正義も悪もないだろ。 経営判断しちゃいけないんだったら、そもそも社長の存在意義がないじゃん。 結果的に得するか損するか分からないけど、判断というのは常にそういうものである。 結果が駄目だったから解任する、というなら分かるが、判断すらさせない、ということが果たしてあり得るのか。 どう見ても特定郵便局長会(だっけ?)とかの意向を受けて、民営化プロセスをつぶそうとしているように彼の行為は見えた。 東京駅前の再開発にストップをかけるとか、誰が見たって嫌がらせ以外の何ものでもない。 まあ、政治ってのはそういうものなのかもしれないが、世の中は当然鳩山前大臣に冷たいだろう、と私は思っていたのである。 ところが、ニュースページを見てたら、そうでもないんだな。 辞任したせいかもしれないが、鳩山前総務大臣に同情的な意見の方が世間では多いようである。 これは不思議だな。 一体どうしてそういうことになったのか。 おそらくメディアの報道による影響が大きいんじゃないか、と推測はできるな、私は知らないけど。 三井住友出身の社長だし、煽りやすいんだろう。 格差社会をねたむような風潮を助長するニュース報道にずいぶん世間も毒されているんじゃないか。 日経にせよ、ロイターにせよ、自分でアクセスしないと読めないけど、大衆紙やテレビは向こうからやってくるからね。 自分から情報にアクセスしている人なら、従業員を全部オリックスに押しつけようとしていたとか、むしろ悪い条件を無理矢理飲ませようとしていた、とか知ってるはずだけど、向こうからやってくる情報は報道する側の意図的なフィルターを抜けてきたものなのである。 近頃、新聞が売れない、テレビの視聴率が落ちた、とか言われるけど、やっぱり自分から何もしなくても勝手にやってくる情報ってのは強い。 旧式メディアもなかなか侮れないね。 あれほどの悪人顔をイイ人に見せられるってんだから、大したもんだよ。 |