伸びる芯 2000_08_28

伸びる芯 2000_08_28

 

先日、シャープペンシルを購入した。
勉強しなくなって久しい私は筆箱などというものを持っておらず、鞄の中にそのまま入れて置いたところ、なぜか勝手に芯が伸びている。
もちろん折れた芯が鞄の中を汚してしまう。
なんでっ?と不思議に思ったが、近頃のシャーペンには「振ると芯が出てくる機能」が付いているという事を知って驚いた。
私と同じ事を考えた人がいたのだろうか?

かつて私が高校2年生だったの時のことである。
英単語を紙に書きながら覚えていた。(当時は毎日英単語・熟語の小テストがあったのだ)
一心不乱に書き殴っていると芯が減ってきてしまうのに、私はイライラしたものだ。
なぜならいったんシャーペンを持ち替えて、お尻を押さなければならないから。
「これなんとかならないかなあ」と近くにいた友人に話しかけてみたところ、「どうにもならんだろ」と冷たく言い返された。
しかし、私はとっさにある方法を思いついたのである。
それを見た友人は、「お前はアホか!」といいながら笑いまくった。

その時、私がどうしたかおわかりだろうか?
私はシャーペンをグリップしたまま、自分の胸にシャーペンのお尻を押しつけて芯を出したのである。
親指をお尻に持っていくより、持ち替えなくて良いだけ有利だと思ったのだが・・。

しかし、どうやらシャーペンの芯を出すときに「メンドくさい」と思うのは、何も私だけのことではなかったのだということは確かだろう。
なにせ、必要は発明の母だからね。
私はちょっぴり嬉しかった。


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