増えるは駐車場ばかりなり

増えるは駐車場ばかりなり 2010_12_13

 

近所のスーパーへ向かう途中にある交差点で、なにやら違和感を覚えた。
なんかヤケに見通しがいい。
よく見たら、交差点の角にあった古本屋がなくなって駐車場になっているじゃないか。
ほんの3日ほど前まではあったのに。
近頃は工事も早いな。

しかしまた、こんなに駐車場ばっかり増やして一体どうするつもりなのか。
実家の近所はもう駐車場だらけである。
というのも、どんどん住民がいなくなっているからだ。
我が家の両隣もだいぶ前から人が住んでいない。
市の中心からほど近く利便性はいいのだが、いかんせん若い人が入ってこない。
なんでかな。
買うには土地が高いのかな。
若い連中は、市の中心から離れた幹線沿い新居を建てることが多いみたいだ。
地方は車が生活に組み込まれているから、距離はあんまり考慮しないのかもしれない。

もっとも駐車場が増え始めたのは、何も最近のことじゃない。
私が子供の頃から少しずつ増え始めた。
それでも需要はあったんだ。
一家庭あたりの車の保有数が増えていたから、10年ぐらい前までは割と車が埋まってた、月極駐車場として。
かくいう我が家もかつては借りてたぐらいである。

しかし、さすがに最近はもう無理だな。
人が減りすぎた。
保有する台数も飽和したようだ。
新しくできた駐車場は中華料理屋の専用駐車場になったようである。
他にも持ってるくせに。
あんな小さな店に、そんなに駐車場いるのか?と思うのだが。
田舎じゃコインパーキングの需要もないし仕方がないのか。
よくわからないが、遊ばせておくよりはマシだとか何かあるんだろう。

問題は今後である。
ご近所を見渡すと、20年ぐらいしたらおそらく半数は住む人がいなくなるように思われる。
元気なように見えても、60とか70の人ばっかりだよ。
この辺、どうなっちゃうんだろって感じだ。
我が家の両隣は、一方は草むらになっており、一方は取り壊されない古びた家がそのまま残っている。
これと似たような風景がそこかしこに生まれそうだな。


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