もうパンツは履かない 2001_09_11

もうパンツは履かない 2001_09_11

 

「もうパンツは履かない!」
凄い言葉である。
私はこの言葉を、「もう○○は××ない」というフレーズを発する度に思い出してしまうのだ。
そう、勝新が遺した「名言」である。
「迷言」などと書くのは失礼も甚だしい。

なぜこの言葉を急に思い出したのかというと、『シェンムーU』というゲームをプレイしていて、主人公のあまりの馬鹿さ加減に思わず「もう道は訊かない!!」と思ったからである。
ここでゲームの話を書いても仕方ないので、詳細は省かせていただく。
ただ誤解のないように書いておくと、そんなに悪い印象を受けているわけではない。

「もうパンツは履かない」
この言葉のどこら辺が凄いのかというと、自分がコカインをパンツに隠したにも関わらず、自分が悪いのではなくパンツというものが悪い、と言い切っているところがスゴイのである。
彼は自分が悪いことをしたなどと、まるで思っていないのだ。
思っていたら、この発想は出てこない。
おそらく、俺ぐらいのスターをお前等と同じ秤で量るなよ、ぐらいは思っていただろう。
そこには、ふてぶてしいまでの快活さがある。
あるいは自分自身への信頼というべきか。

この言葉を聞いたとき、私は大爆笑した。
彼の犯した罪を憎むよりも、その言葉を愛した。
もちろん、コカインを所持していたわけで、あまり賞賛してしまうとマズイのだけど、私はどうにもこの言葉が気に入っている。

「もうパンツは履かない」

人として生まれてきたからには、これに匹敵するぐらいの言葉を遺してみたいものである。
ちょっと思い浮かばないのだけれど。


<補足>

勝新太郎の「もうパンツは履かない」を知らない人っているんでしょうか?
10年以上前の話ですが、誰でも知ってるよね。
知らない人は調べよう。


戻る