最近、テレビを見ていて凄く気になることがある。 「経験値の差が出ました」 「経験値がものを言いました」 おいおい、「値」ってなんだよ。 いつから経験は数値になったんだ。 RPGじゃねーんだからいい加減にしろよ、と私は思うのだ。 「値」を入れているのは、一人や二人の話じゃない。 局アナあたりでも平気で「値」を入れてるな。 しゃべり言葉だけじゃなく、文章でも「値」を入れているヤツは多い。 大人もスマホゲームで遊ぶようになったとか、ファミコン世代が社会の中核を担うようになったとか、理由を探せば何かあるんだろう。 しかし、事態を深刻にさせているのは、誰もそれを訂正しなくなったことだ。 もうメディアは言葉をチェックする機能を有していない。 WBSなんかを見ていると、毎日のようにテロップや情報ボードが間違っている。 テレビ局あたりは経費削減しまくってるから、チェックする人間がもういないんだよ。 ニュースみたいに速報性が重視されるものだけじゃなく、バラエティなんかでもディレクターがひとりでギリギリまで編集してて、ノーチェックで流しちゃう事態になりがちだと聞く。 もちろんインターネットの記事なんか、誰もチェックしてないよ。 誤字脱字ありまくり。 私はいつも経済ニュースを見ているのだが、見出しの文章を切る位置に問題があって、見出しを見ただけだと逆の意味に捉えられかねないと思うことがしょっちゅうあるよ。 なんで誰も怒らないんだろう?っていつも思う。 さすがに新聞ぐらいはちゃんと校正していると思うけどね。 新聞も斜陽産業だし、いつまで持ちこたえられるか、分かったもんじゃない。 想像するに、人員は減らされてるんじゃないかな。 言葉を固着化させる力は失われつつある。 「近頃は言葉が乱れている」などクソオヤジが嘆く度に、「ざーんねんでしたぁ。近年はむしろ言葉は変化しなくなってるんだよぉ」などとクソガキどもに反論される時代はもう終わりを迎えているのだ。 これからは安心して「言葉が乱れている」と言ってもいい。 もうクソガキどもに生意気は言わせない。 |