また余計な話を書きたいと思っている。 それは薬害C型肝炎集団訴訟についてである。 もし数少ないこのページを読んでいる人のなかに当事者やそれに近い人がいたら大変申し訳ないのだが、私はどうしても我慢することが出来ないのだ。 これで貴重な読者を失うならば、それも致し方ないだろう。 私は最近、ワールドビジネスサテライト以外のニュース番組を観ないようにしているのだが、うっかり観てしまう場合がある。 前の番組を観て、そのままテレビを付けっぱなしにしていることがあるのだ。 そうすると、トップニュースだけ見ちゃうんだな。 で、このところ必ず薬害訴訟のニュースにぶつかってしまう。 そこで私が目撃するのは、いつも泣いている女性である。 たいていの場合は記者会見を開いていて、横にずらっと並んだ女性がみんな泣いている。 私はあれを見ても全然可哀想だと思わない。 あそこには美がないのである。 あれ、何で女性ばっかり並んで泣いてるんだと思う? 絶対コーディネーターみたいな人がいて、泣き映えのする人を選んでるんだよ。 絶対という根拠はないが、私はそう見るね。 弁護士以外みんな女性並べてるのおかしいだろ。 私は彼女たちの一律救済云々という話を聞いても、全然心が動かされない。 それはあの泣いている姿が酷く醜く感じられるからである。 一律救済を主張するのは構わない。 だが、泣くな。 勝手に都合のいいように結果を予想しておいて、がっかりして泣くな。 私はそんなのは認めない。 あの姿を見ていると、私は穿った見方しかできないな。 おそらく彼女たちは国という得体の知れない巨大なものを倒さないと気が済まないような気分になってるんだろうね。 もはや救済が目的じゃないんだよ。 世論の同情で司法判断よりも大きな政治判断を引き出そうとする。 選挙も近いし、政治家の立場は弱いから嵩にかかってせめて攻めて来るじゃないか。 あれを全部言うなりに飲んだら、新しい治療法の副作用は全部国のせいになってしまう。 払うのは結局国民なんだぜ。 私は政治判断するよりも司法判断に委ねた方がいいと思うよ。 高裁は高裁で判決を下したくないだろうけど。 拉致被害者の家族会は攻めすぎて世間から反感食らったけど、今回は果たしてどうだろうか? 世論の傾向を私は知らないのだが。 あれだけしつこくやるところを見ると、テレビ受けはいいのかもしれないな。 しかし私は国に負けるなといいたい。 ごり押しを許すべきじゃないよ。 正直私はそれほど事の顛末を知っているわけではない。 こんな事を書く必要などないし、書く資格もなかった。 それでもこれを書かなければならないと思ったのは、ただあまりにも美しくなかった、あのテレビに映る被害者の姿があまりにも美しくなかった、美しくない姿を毎日見させられてしまった、というだけのことである。 <後日談 2007_12_23> 書いた途端に議員立法による一律救済の話が出てきた。 まあ、行政の判断でやるよりはだいぶマシだな。 国会議員は国民の投票で選ばれているわけだから。 しかしまあ、無理が通れば道理が引っ込む、というやつだな。 可哀想なものは何でも救済する、でホントにいいのかね。 日本人の民度を疑いたくなるよ、私は。 |