トレーニングルームの正義

トレーニングルームの正義 2007_03_15

 

トレーニングルームでは厳しいトレーニングをする者が正義。
これは紛れもない事実である。
トレーニングルームに行く人間ならわかるはずだ。
隣できついトレーニングをやっている人がいると、つい自分もキツめの設定でやってしまう。
厳しいトレーニングができないなら、自分がいては邪魔なんじゃないか、と思うものだ。
これはスペース的に、あるいは人間関係的に狭いトレーニングルームであればあるほど感じるのである。

職場に小さなトレーニングルームがある。
これはもうすごく小さくて、ランニングマシンが2台とエアロバイクが2台置いてあるだけ。
しかも、半分は使い物にならなくて、事実上ランニングマシン1台とエアロバイク1台しかないのと同じである。

昨年の夏、私がこのトレーニングルームを使い始めた頃は、他の利用者をよく見かけた。
周期的に来ているのはF先生だけだったが、時折学生達も使っていたのである。
ところが、私とF先生でグイグイやっているうちに、他の利用者を駆逐してしまった。
器具が少ないから、真面目にやっている人がいると、来づらくなるんだろう。
トレーニングルームは今やF先生と私のふたりきりである。

先日、トレーニングルームへいくと、先にF先生がエアロバイクを漕いでいた。
それもグイグイ。
私もそれに釣られて、ついペースアップして走ってしまった。
すぐに苦しくなった。
ウォーミングアップを短めにしてスピードを上げたところ、思いのほか息が上がってしまったのである。
でも、隣でF先生がグイグイ漕いでいるから、ペースダウンするわけにはいかない。
ペースダウンしたら負けだ。
もうトレーニングルームには来れないような気がする。

F先生はかなり前から来ていた様子だったので、もう帰るかな、もう帰るかな、と思って様子をうかがっていたが、これがなかなか帰らない。
これは苦しかったな。
F先生が帰ってくれたときにはホッとした。

過度なトレーニングは命にもかかわるので、当然良くない。
まともなトレーニングジムにはトレーナーが常駐していて、初心者には特にマイペースでトレーニングするよう指導する事になっているものだ。
しかし、トレーニングルームでマイペースを保つというのはすごく難しいのである。
これはホント。
トレーニングルームの正義には逆らえない。





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