法律バラエティ番組に出てくる紛争事例はどこかおかしい。 大抵のばあい、訴えるまでもないか、そもそもが極端なレアケースで論ずるだけ無駄だと思われる。 まあ、トークが面白ければいいのだが。 しかし、ああいうのを観ていると、訴訟は増えてくるかもしれない。 試しに訴えてみようと思う人もいるんじゃないか。 果たしてそのせいなのか、私の身の回りでも訴訟は起きているのである。 そろそろ引っ越したいと思っていた。 中目黒に来て、もはや9年が経過している。 もういい加減エセ貧乏人生活から脱却してもいいころだろう。 しかし、引っ越せなかった。 私が部屋の中で飛び跳ねたせいで、床が痛んでいるからである。 だいたいサッカーなどを観ていると、つい「ダイビングヘッド!!」とかやってしまったりするのものである。 これは致し方ない。 引っ越したら、大家さんにばれて修理代を請求されるのではないか。 こんなボロアパートに修理代を払うのはイヤだ。 そのうち取り壊すと大家さんが言っていたので、それまで待ってから引っ越そうと思っていた。 取り壊すという話は2年近く前からあった。 だが、なかなか進まなかった。 というのも、2階の住人がひとり、出て行くのを渋ったそうである。 なんでも100万寄越せと言い出したとか。 元々態度の悪い店子だったようで、大家さんと言い争いをするうち、とうとう裁判所に訴えてしまったらしい。 つい先日になって大家さんが言うことには、判決が出て、10ヶ月分の家賃相当を彼に支払うことになったそうである。 如何にボロアパートとはいえ、たった6部屋のアパートを経営している大家さんにはちょっと可哀想な気がした。 まあ、住んでいるのがすんごい貧乏人だから、そっちの方がもっと可哀想だという話もあるんだろうけど。 ちなみに、私もその恩恵を受けて、同じだけ貰えるんだそうである。 私は一銭も要求しなかったのだが。 棚からぼた餅とはこのことか。 裁判って素晴らしい!? |