家は見られている

家は見られている 2017_04_12

 

我が家の北側二つ隣に新しい家族が越してきた。
一年前に着工した隣の家が完成したのは半年前で、ちょうどその頃着工したその更に隣の家がつい先日完成したのだ。
どうも一軒家を建てるには半年ぐらいかかるらしい。
家の骨組みは一日で出来ちゃうのだが、そこからが長かった。
分業制になってるせいなのかな。
業者が入れ替わり立ち替わり、少しずつしか進まないようだった。
厳密に言うとお隣のお隣さんの家はまだ庭や駐車場が完成していないのだが、小学一年生の子供がいるから入学に合わせて引っ越してきたのだろう。
若い人たちが増えるのは結構な話である。

それはそれとして、私としては毎日新しい家を二軒見ることになるわけで、どうしても見比べてしまうな。
若い夫婦に子供二人と家族構成は両家とも同じだから、比較もしやすい。

お隣さんちは土地に対して敷地面積が小さく、箱形のいかにも建売住宅っぽいデザインである。
軽のスポーツカーを持っているあたりアクティブな印象は受けるが、家にはあんまりお金をかけてなさそう。
一方でそのお隣さんちは、オーダーメイドっぽい純和風建築。
立派な木材が外からも見えるし、敢えて古い壁に見えるような塗装が施されている。
そのくせ側面は大きなガラス戸で占められており、採光が良さそうだ。
見るからに建屋にお金がかかってそう。
こっちの方がお金持ちな気がする。
家を見ると懐具合が想像できるよね。

と、そこで気付くのである。
自分が他人様の家を見て懐具合を想像するということは、他の人も同じだろう。
自分の家も見られるって事だ。
私もいずれ家をどうするか、考えなければならない。
独り身で家を建てるにしても大きな家は必要ない、建てるなら味も素っ気もない箱形の平屋建てにしようか、と思っていたのだが、それもちょっとどうかという気がしてきた。
金に困っていると思われるのもイヤだよな。。
なるほど、見栄を張って立派な家を建てたいと思う気持ちも分からないではない。

しかし、そうなってくると、今度は建てること自体が嫌になってくる。
そんなことを考えるのもメンド臭い。
土地なんか手放して、マンションでも買った方がいいかも、と思い直し始めた。


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