自転車に乗っていて、前を歩いていた知らない中年男性の肘が目についた。 肘にタトゥーが入っているように見えたのである。 珍しいじゃん、肘にタトゥー入れるなんて。 しかも田舎なのに。 と思いつつ近寄っていくと、タトゥーじゃなかった。 ただ肘が黒いだけだったのである。 めちゃめちゃ黒い。 まあ、歳を取ったらそういうこともあるか、と思い家に帰った。 家に帰ってから、何気なしに自分の肘を触ってみたら、なんか固い。 見づらいので鏡に映してみたところ、皮が固くなって黒っぽくなっていた。 私も同じだったのである、程度は違うが。 それから慌ててハンドクリームを塗り、風呂でふやかして軽石でこすったところ、一週間ぐらいでだいたい剥がれてくれた。 治そうと思えば治せるものだったので、一安心である。 肘の黒ずみについて検索をかけていて、一つ気になった見出しがあった。 「意外と見られている」という見出し。 確かに見られている。 私も見ちゃったから。 歩くときって肘が後ろに向くから、後ろにいる人から見えやすいんだ。 そう思うと肘にも気を使わないわけにはいかない。 これからは肘にもハンドクリームを塗ろうと誓うのであった。 |