馳浩を観察した日

馳浩を観察した日 2003_05_02

 

私はいつも自転車通勤の途中でコンビニに寄る。
朝ご飯を買っていくわけである。

今日、いつもの時間にいつものコンビニに入ったところ、馳浩みたいな男が店内にいた。
というか、馳浩そのものにしか見えなかった。
短パン履いてコンビニにやってきている馳浩顔でかつ鍛え上げた肉体を持つ男が、そうそう他にいるはずはないだろう。
ちなみに、「馳浩」というのはプロレスラー兼国会議員として有名なあの「馳浩」である。
まあ、あんまりジロジロ見るのも失礼なので、私は全く知らないフリをして買い物を済ますことにした。

ところが、いつものようにいつもの商品を手に取りレジに並ぶと、偶然にも馳浩の次になってしまった。
後ろから見る分には失礼に当たるまいと思って、ぐわっと眺めてみたところ、意外に彼は小さかった。
レジの横がガラス張りになっていたので、ガラスに映り込んだ彼と私の身長を比べてみたところ、ほとんど同じだった。
しかも、がたいに至っては私の方が大きいくらいだったのである。
もちろん向こうはプロレスラーだけあって、短パンから覗く足なんかは綺麗に鍛え上げられていたのが。(とても41歳の足には見えなかった)

きっと私がなめ回すように観察していたとは思いもよらず、彼はコンビニを出て行ったに違いあるまい。
お弁当を暖めてくれたコンビニの店員にまで慇懃にお礼を言って去っていった。
さすがは国会議員。
コンビニでの立ち居振る舞いまで立派なものであった。

実は私は馳浩を見たことがとても嬉しかった。
というのは、東京へ出てきたら芸能人をあちこちで見かけるのではないかと思っていたのに、全く見たことがなかったからである。
六本木に勤めているときですら見たことがなかった。

もう嬉しくて嬉しくて仕方なかったので、職場で「馳浩見たよ!案外ちっちゃかった!」などと騒いでいたのだが、ちょっと待てよ、と思った。
「ひょっとしたら、馳浩に勝てるんじゃないか?、俺」って。
だって、あんなに小さいし、肉体的には下り坂に入っているはずだ。
「ボブサップに勝つ!」なんてのよりは随分と現実的なんじゃないか。
もちろん「プロレスで勝つ」という話になると、ほとんど哲学の世界なので、そういう話ではない。
要するに「体力で勝つ」という話である。

不思議なもんで、勝てるんじゃないかと一回思ったら、もうホントに勝てるような気がしてしょうがない。
多分やったら勝てないんだろうけどね。
自分でもこの妙な自信に理由が付けられなくて困っている。
割とよくあるんだよね、こういう感覚。
この際なので、一回ホントに戦ってほしい、馳浩に。
アマレスでいいから。(彼はアマレス出身で、専修大学レスリング部の監督)



<後日談 2003_05_08>
馳浩のHPによると、5月2日は愛知県武道館にいたことになっている。
私が見たのは別人か?
5月1日は駒沢体育館にいたらしいのだが・・・。


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