HD-DVD事業からの撤退宣言がなされたのは昨日のことだった。 意外に早く決着が付いてしまって私は大変ガッカリである。 もっと戦って欲しかったな。 でもよく頑張った。 スケジュールが後ろにずれ込んだ時点でHD陣営に勝ち目がないことは分かっていたのに。 HD-DVDは2007年の段階でDVD需要の落ち込みをカバーする必要性から生まれたモノであって、タイミングを逸してしまえば勝ち目はなかった。 もともと容量は少ないわけだからね。 ここ数日、HD事業撤退の記事をたくさん読んだのだが、どうも気に入らない。 最近、気に入らないことを愚痴ってばかりいるな。 何が気に入らないって、消費者不在とか企業の都合とかいって、規格争いを責めるような記事が圧倒的に多いことが気に入らない。 そんなもん、戦ったらどっちか負けるにきまっとるねん。 文句言うなっつうの。 もちろん、ほとんどのアーリーアダプターと言われる人達は文句を言っていないと思う。 ああいう人達はちゃんと分かってるから。 大衆に迎合する記事を書いた方が受けるから書いているんだろう。 ムカツク! 東芝が頑張ったことで得をしたのは、実は最近BDを買った人達やこれからBDを買う人達だろう。 だって、競争のおかげで安くなったんだから。 いったん安くしたものは、HDが無くなったからといって高くは出来ない。 有り難いことだよ。 これが初めから規格統一されていたら、利益が出る価格でゆっくりスタートしていたはずである。 おそらく安いHDを買った人は今後BDを買い直したとしても、規格統一されていた場合より安く済むはずだ。 何事もまず戦うべきなんだよ。 勝ち目のない戦いによく挑んだ。 意地を張り通した。 立派だ、東芝。 敗者には実益がないんだから、賞賛ぐらいは与えるべきである。 それが勇者に対する礼儀だ。 |