誰か決めてくれ

誰か決めてくれ 2006_05_30

 

新聞の話を書いているうち、そもそも正しい言葉使いかどうかって、どうやって決めるんだ?という疑問が湧いてきた。
言葉なんてのはどんどん変わっていくモノである。
みんなが間違った使い方を続けていけば、いずれそれが正しい言葉遣いと認識されるはずだ。
しかし、どの段階で大勢が決したと判断すればいいのか判らない。

いつだったか、間違えやすい言葉遣いのアンケート調査をTVでやっていて驚いたことがあった。
「気の置けない」という言葉は本来、気を遣わなくても良い人に使うモノなのだが、誤用されて気になる人のことを指すことが多い。
誤用もここまで来れば正しいのかな、と私は思っていたのだが、あくまで間違いだと説明していた。
なるほど、間違いは間違いだ。

この手の言葉は他にもたくさんある。
例えば、TVを観ていてよく目につくのは「確信犯」の意味で、正しくは「正しいと信じてやること」である。
だが、最近は「悪いと判っていてやること」の意味で使われる事が多い。
これは明らかな間違いである。
ネット上なんかだと、いちいち間違っていると指摘する人も見かけるな。

あれは一体どうすればいいのか?
直させるつもりなら、TV番組なんかでも間違っているとテロップを入れてくれよ、と私なんかは思うな。
今時のTV番組は面白いセリフを字幕で強調するから、編集している人が追認する格好になっているのだ。
あれは良くない。
間違っているよ、と指摘する人もこう盛大に間違っていると、指摘する事自体が間違っているような気がしてくるのではないか。

そもそも直さなきゃならんモノなのかどうかすら、よくわからない。
言葉は変わっていくものだ、といってしまえばそれまでだ。
直すべきなのか、直す必要など無いのか、そこから決めなければならないはずだが、一体誰が決めるねん!と言う話である。

ハッキリさせて欲しい。
誰が決めるのか。
強制力を持って直させるのか。
そこんところ決めてもらわないと、こっちも他の人に指摘できないし、指摘もしてもらえない。


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