このところ著作権法の勉強をしていた。 生きていると色んなことを学ばねばならなくなるのである。 著作権法というのは非常に複雑な構造になっていて、一口に著作権といっても権利がいくつもある。 またその権利に権利行使の制限規定があって、何が正当な利用で、何が不正な利用なのか、非常にわかりづらい。 創作者を保護する立場と私的利用を保護する立場との利害を調整するうちにこうなっちゃったんだろうが、これでは普通の人に理解しろというのが無理な話である。 将来的にはあらゆる著作物に著作権管理情報をつけて、かつ、あらゆるデバイスに利用者情報をのっけておいて、自動で利用に制限をかけたり、使用料を口座から天引きする仕組みでも作らないとダメだろう、と思ったな。 まあ、そんな話は本題ではない。 そういったわけで、ちょっと著作権法をかじった目でインターネットを見ていると、そこらじゅう著作権侵害であることに気がつく。 『nintendogs』の情報が欲しくて普段見ない2chとか見てたら、すごいんだ。 みんな送信可能化権(著作権の支分権)を侵害しまくり。 ファミ通のクロスレビュー全文引用とか、おそらく正当な引用とは認められない。 すごいチャレンジャー! 訴えられるの覚悟でやってるのか、知らないでやってるのか、見逃してくれるだろうと高を括っているのか。 私なら怖くて出来ない。 (私がよくやる記憶に頼ったいい加減な引用の方が危険かもしれない、と思ったりもしたのだが) ああいうのは、おそらく自己顕示欲みたいなのが人間を突き動かした結果だろう。 みんながほしがる情報を提供するといい気分になるのは想像できる。 いい気分になるためにリスクを犯しているのだ。 ある意味真っ当なのかもしれない。 今のところ、まあ、これぐらいはいいだろう、という暗黙の了解でインターネットの世界は成り立っているようにも見える。 しかし、ある時、誰かが権利を行使するかもしれない。 能動的な「かもしれない」はひどく魅力的なものだけど、受動的な「かもしれない」は、なんだか非常に怖いものだな。 <追加> そうそう。 ちなみに「リンクを張る」というのは如何なる著作権をも侵害しません。 だから、リンク禁止などと書いてあっても実効はございません。 このHPを読んでいるごく少数の皆さんには、私のわがままに付き合っていただいているわけです。 |