田舎のいいところ

田舎のいいところ 2010_11_04

 

田舎に住んでてもいいことが全然ない。
ヒートアイランド現象もないのに、夏暑すぎただろ。
冬は寒いわ、夏は暑いわ、では敵わん。
物価は特別安くないし、回覧板はしょっちゅう回ってくるし、虫が一杯入ってくるし、歩道に段差がいっぱいあって自転車は乗りにくいし、なんにも良いことない。(自転車が車道を走れるようには出来てない)
なんか良いことないのか。

そう思っていた9月も終わり頃になって、ようやく涼しくなってきたから、ランニングを再開した。
それも真夜中にである。
そしたら、蜘蛛の糸が凄い。
道のど真ん中を走っているのに、糸が体にまとわりつくのである。
どうも蜘蛛ってヤツは真夜中に巣を造るらしくて、くっつき損ねた糸が風に乗って車道にまで伸びてきているのだ。
これは避けようがない、見えないからさ。
気持ち悪いったらなかったな、ホントに。
蜘蛛も一緒にくっついてるかもって思うじゃない。
また秋口の蜘蛛は大きいせいか、糸もヤケに丈夫なんだよ。
なかなか取れない。
10月の中頃までこれには悩まされ続けた。
なんでランニングするだけでこんなに苦労しなければいけないんだ。

しかし、足を止めて蜘蛛の糸と格闘しているときに、ふと空を見上げて、星がメチャメチャ綺麗に見えることに気づいた。
珍しく田舎にもいいとこあるじゃん。
東京ではこんなに綺麗に見えたことはなかったな。
そもそも空を見上げた記憶もほとんどないけど。
東京は夜空がスカッと晴れることってあんまりないし。
たぶん都市熱で上昇気流が出来やすいからじゃないかな。

折角だから何等星まで見えるのか調べてみよう、と思い立ったのだが、それからずっと曇り空。
一ヶ月近くも。
ようやく昨日晴れて、調べることが出来た。
どうやら5等星ぐらいまでは見えるみたいだな、オリオン座周辺の星を見る限りでは。
調べるのには、何等星まで見えるか、チェック表みたいなのを作ってくれてるホームページを利用させていただいた。
ネットにはホント何でもあるな。

しかしまた、星空一つ見るのに一ヶ月もかかるとは。
そうこうしているうちに、すっかり寒くなって空を見上げるどころじゃなくなってきた。
立ち止まっていられない。
折角見つけたいいところも、また当分堪能出来なさそうだ。

なんかもっといいことないかなあ、田舎。



<後日談 2010_12_14>

ヤケに暖かい一日だった。
11月並の気温だったらしい。
こんなに暖かいのは今年最後だろうと思って夜中にランニングしていたら、北の空に流れ星が見えた。
それも尾のすごく長いヤツが2回も。
あんなに長いのを見たのは初めてだったな。

そういえば、獅子座流星群のシーズンって冬だったっけ?と思って調べたら、もうとっくに過ぎていた。
しまったな。
田舎の利点を活かし損ねた。


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