私はチーカマが大好きである。 それも安物が好き。 高級なチーカマは固いし魚臭いし、わざわざ高いお金を出してまで食べたいとは思わない。 私が好きなのは小麦グルテンが入っているような安物。 中でもよく買うのはニッスイの「濃厚チーズかまぼこ」。 この商品はいろんなスーパーでしょっちゅうセールされており、8本入りで298円ぐらいが相場であった。 ところが、昨年末のこと。 これが218円で販売されていたのである。 でもよく見ると色が赤い。 パッケージにも「ピリリと辛い」と書かれている。 どうやら期間限定の姉妹品のようであった。 ベースが同じチーカマなら別に構うまい、とその時は思って二袋買った。 しかしながら、これが不味かった。 おそらく通常のチーカマに唐辛子と山椒が入っているだけなのだが、これがべらぼうに不味かったの。 山椒が絶望的に合ってない気がしたな、私は。 なんとかナマで2本喰ったが、そこでギブアップ。 捨てるのも勿体ないし、いったん私はその存在を忘れることにした。 それでも消費期限は近づいてくる。 いよいよ何とか消費しなければならなくなったのである。 まず最初に焼いてみた。 焼くとかまぼこの風味が強くなるのだが、不味さは全く変わらない。 醤油を付けても圧倒的に不味さが勝る。 次に、刻んで焼きそばに入れてみた。 マルちゃんの生麺に粉ソースが付いているヤツ。 ソースってスパイスが一杯入ってるから、山椒を消せるのではないかと思ったのである。 これは大正解だった。 しかし、焼きそばにチーカマは違和感があった。 焼きそばにはウインナーでしょ。 カマボコはどうにも受け入れがたかったのである。 となると、チャーハンはどうだ。 カマボコやナルトを入れいているお店は普通に存在するではないか。 私は冷凍庫に買い置きしてあった冷凍チャーハンに不味いチーカマを入れてみた。 しかし、これはダメだった。 不味いものがチャーハンの中に点在している感じ。 普通のチャーハンでは不味さを誤魔化すことが出来なかった。 他に何かないかと冷凍庫の中を見ると、たいめいけんのドライカレーがあった。 あの黒い人がパッケージに写っているヤツ。 近所のドラッグストアでよくセールされてるので、買い置きがあったのである。 これに刻んだ不味いチーカマを入れてみた。 すると、これは完璧。 全く山椒を感じない。 カレーは強いね。 全てを打ち消してくれる感じ。 結局、もう二袋ほどたいめいけんのドライカレーを買ってきて、残りのチーカマを処分した。 ここから得られる教訓は、安いものにはわけがある、ということ。 期間限定品なのに売れ残ったから安売りしてたんだろうね。 売れ残るのも納得の不味さだった。 加えて、困ったらカレーに頼れ、ということか。 カレーに入れれば大抵はなんとかなる。 <後日談 2021_05_12> また姉妹品が安売りされていた。 ガーリックとペッパーが入っている燻製風味のヤツ。 これは期間限定品ではないようだ。 最悪カレーに入れればいいかと思って買ってみたところ、そんなにマズくはなかった。 でも、結局のところ、普通のチーカマが一番おいしい。 |