怒られる機会

怒られる機会 2014_11_09

 

30歳になった途端、急に採血が怖くなった。
それまで全然平気だったのに、急に自分の血を見るのが嫌になったのである。
以来、私は健康診断を拒否するようになった。
行くと絶対血を採られちゃうからね。
3年ぐらい前だったか、体の調子が悪いような気がして精密検査をやったときに採血したが、それからまた健康診断は受けていなかった。

ところで、最近『CRIMINAL MINDS』という米ドラマをシーズン1から7まで一気に観た。
このドラマはシリアルキラーとたたかうFBIのプロファイラー達のお話である。
相手がシリアルキラーだから、とにかくたくさん人が死ぬ。
いままで観た中で、一番被害者が多い刑事ドラマなんじゃないかな。
一ヶ月半で170話も観ると、さすがに夢にシリアルキラーが出てきた。
殺されそうになって目が覚めて、寝ぼけ眼で便座に座っていたら、別の意味で怖くなってきたのである。
人間死んだら、ホントの意味で終わりだ。
この世界を認識できなくなったら、どんな歴史があろうと、どんな未来があろうと関係ない。
たまたま自分が認識しているから、この世界が存在するだけなのである。
でも、いつかは必ず死ぬんだよね。
つまりいつか全ては無に帰するわけだ。
本当に恐ろしい話だよ。
絶対死にたくないと思った。
健康診断に行こうと思った。

健康診断って、血液を採って、尿検査するだけだから、それで安心ってもんでもないんだよね、よく考えたら。
医者は形式的な診察をするだけで、真剣には診ないし。
まあ、それでも幾らか意味はあった。
血液も尿も問題ないが、ビックリするぐらい体重が増えていたのである。
最近走るの辛いなあとは思ってたんだ、そういえば。

体重計って載らなくなると、載りたくなくなってくるんだよ。
数字を見るのが怖くて。
年に一回ぐらい医者に怒られる機会を持っておくのもいいのかもしれん。
イヤでも数字を見せつけられるとなれば、自ずと気をつけるようになるだろう。
早速減量を始めました。


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