昨年年末、1万円の福袋を買った。 いまは大きな服でも福袋があるのだ。 有り難いことである。 昔は大きい服を手に入れること自体が難しく、希少価値があるのであまり値引きされなかった。 本当にいい時代になったものである。 あまりにも嬉しかったので2個買った。 この福袋は7点セットと8点セットがあり、中身は事前に全て分かっていた。 その中に写真で見ると一見まともなアウターも一着含まれていた。 これはお買い得だと思ったものである。 しかし、世の中そうウマイ話はない。 このアウターは薄手のつるつるした黒い生地で出来ているのだが、光が反射して白っぽくみえる。 一見して安っぽいのだ。 縫製もあからさまに適当。 福袋に入っているようなものだから、それはやむを得ないだろう。 文句を言うつもりはない。 私は元々服に拘りなどないので、気にせず着るつもりだった。 ところが。 街中を歩いていると、同じ生地の服を着ている人間を良く見かけるのである。 テカテカしてるからすぐに分かるのだ。 安物着てんなー、と思ってしまう。 もし私がこの服を持っていなかったら、それを安物だと断ずることは出来ないが、持っているから安物だと分かるのである。 ということは、向こうだって私が同じ生地の服を着ていたら、安もの着てんなーと思うだろうな。 よく見かけるということは、それだけたくさんの人にバレているということでもある。 そう思うと結構これは着づらい。 2着もあるのに。 もう冬も終わりである。 着るならいますぐ着ないといけないのだが・・・。 今年を逃したら二度と着ない気がする。 もったいない。 |