資産効果。 最近よく耳にする言葉である。 株や土地などの資産価値の変動が景気に与える影響のことを指すと思われる。 元々は経済学用語として特定の意味があったらしいが、いまではかなり広い意味で使われているようだ。 私もここ3ヶ月ぐらい、この資産効果を強く実感している。 というのは私も株を保有しているからである。 リーマンショック前から持っている株は凄まじい含み損だった。 民主党のせい、というか亀井のせいで、半額以下になった株もあったからね。 恥ずかしくて額は書けない。 なんでそんなんなるまでほっといたんだ?って絶対笑われる。 ところが、昨年12月からの3ヶ月で、含み損がほぼゼロになった。 配当もらってた分だけ、定期預金なんかよりもよっぽど得してる計算だ。 これは効く。 含み損があるときは、お金に余裕があっても、何かを買いたいという気持ちにならないんだよね。 しかし、含み損がなくなると、まったく気分が違う。 修理するつもりだったボイラーを買い換える、といった比較的大きな買い物もそうなんだが、もっと日々の小さなところで資産効果は効いてくる。 具体的には例えばこんな感じで。 私がいつも昼飯を食べに行くお店の定食は880円で、15種類ほどある。 一方で日替わりランチは700円だ。 しかしながら、日替わりランチは定食とほとんど同じ内容なのである。 15種類の中からランダムで2つを選んでいるだけだ。 当然ほとんどの客が日替わりを注文する。 ところが、日替わりが2つとも好きじゃないってことがあるんだな、割と。 そんな時でも含み損があると、まあ、日替わりで我慢するか・・・って気分になっていた。 でも、ここ一ヶ月ぐらいは違うな。 「いや、俺は好きなもん喰うよ」って感じ。 資産効果のおかげで、180円支出が増えるわけである。 たかが180円とはいえ、率でいえば馬鹿にならない。 180/700x100 だから実に25.7%だよ。 いま喧々諤々のインフレターゲットって、たったの2%なんでしょ? 日々の買い物の際に、1グレード上の商品を買ってたら、2%じゃ到底済まない。 資産効果をもってすれば、2%のインフレ目標なんて簡単に達成できるんじゃないか。 もっともインフレ率が2%に達してしまったら、その時はいよいよ日本も最後だけどね。 日銀が国債の購入をやめたら金利が上昇するし、購入し続ければ、円安による悪性インフレになるだろう。 金融緩和をやってもやってもインフレ率は2%に届かない、という状況が続けば良いのだが、そんなに都合よく行くとはどうしても思えない。 日替わり定食で我慢しなくてもいい日々はそんなに長続きしないかもね。 |