植えるなら観賞に堪える植物を

植えるなら観賞に堪える植物を 2010_12_22

 

実家の庭には困った樹が植えられている。
隣の敷地から1mも離れていないところに、高さ5メートルにもなろうかという樹が植えられているのだ。
隣に人が住んでいないから文句は言われないが、放っておくと隣の屋根を破壊しそうなので、私はその樹をちょこちょこ切っている。
これがまた切っても切っても成長するんだ。
夏なんかすごい勢いで伸びるの。
なんだこれ?

ネットで見つけた「樹木検索くん」で調べたところ、おそらく榊だと思うのだが、榊だとすれば最悪10mにも成長する。
一体何を考えて、うちの親は植えたのだろうか。
バカすぎるにもほどがある。
文句の一つも言ってやりたいところだが、今となっては文句を言うことも出来ない。
弱ったことだよ。
いずれ面倒見れなくなる日が来るだろう。
切り倒さないといけないかもな。

しかし、庭を眺めていると悪い樹ばかりじゃない事にも気づく。
一番良い位置に植えられているサザンカ(たぶん)は、非常にお行儀が良い。
全然伸びない。
私が子供の頃からほとんど成長してないな。
枝なんか触るとポキポキ折れるほど脆く、もう随分な古木なのだろうと推測される。
そのくせ、毎年冬になると綺麗な花を咲かせてくれる律儀なヤツだ。
それも一斉に咲くのではなく、少しずつ咲くので、長く楽しむことが出来る。
幹がまっすぐに伸びないで、曲がりながら分かれていく枝ぶりも良い。

しかも、冬に咲く数少ない花だから、蜜を吸いに小鳥たちがやってくる。
なにやら枝が揺れる音がするなと思って外を覗くと、大抵小鳥が枝を揺らしているんだな。
なかなか風情があるね。
見る人が見れば詩の一つも詠みそうな景色である。
私は詠めないけど。

そういえば、昔は庭師に手入れしてもらってたこともあった。
観賞するつもりの庭だったんだよ、昔は。
それがいつの間にか適当にもらってきた木を植えて、生えたい放題になっちゃったんだ。
植えるなら観賞に堪えるヤツを植えないと。
植える場所も考えて。
そうじゃないと、あとの面倒を見るのも大変だわい。


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