経済学には「効用」という概念がある。 まあ、簡単にいうと、あるものを買った(消費した)時に生じる満足感みたいなものらしい。 この「効用」を最大にするように人間の購買機制は働く、と経済学はまことしやかに説くが、よく考えると当たり前のことでなんかむかつく。または、むっか〜。 そんなこんなで、私は満足を求めて週に一度は秋葉原へ出かけるのだ。 今回のターゲットはズバリ「CCDカメラ」。 秋葉原大好きっこはみんな見ている『秋葉原HOTLINE』(HP)に、27万画素のソニー製カラーCCDが7800円!!とある。 しかもモノラルマイク付き、出力は一般のビデオ端子だ。 これは是非購入していきたい。 購入したあかつきには、押入の隙間からヘッドを少しだけ出して、あんな事や こんな事をして(あるいは、してもらって)録画していきたいっ。 私の胸は高鳴った。 もっとも、してくれるおねえちゃんには残念ながら心当たりがない。 是非探していきたいが、カメラが見つかった日は人非人扱いされそうなので十分注意せねばならないだろう。 しかし、HPに掲載されてからすでに4日以上が経過しており、果たして未だに売られているのか? やや不安に駆られる。 秋葉原に着いた私は、『秋葉原HOTLINE』に載っていた2つのお店のうち駅に近い方に行ってみる。 おじちゃんに「CCDカメラまだある?」ときいてみたところ、「35個ぐらいあったのに2日でなくなっちゃいまして。裏ルートで仕入れたんだけど、安くし すぎた。折角来てもらったのに悪いね。」とのこと。 私の野望はしぼんだ。 だが、このとき私の心にギャップが生じたのだ。 駅からやや遠いもう一件に行くと、果たしてそこにそれはあった。 「こ、これ、買っていいの?」ときいてみると、「お客さん、運がいいですね。 これ最後の一個で、さっき棚においたばかりなんですよ。はじめに見つけた方に買っていただこうと思いまして。」とのお言葉。 その言葉に私の満足度は跳ね上がった。 低まったギャップの分だけより高く・・。(参照:ギャップで攻めろ) 今回の買い物は最大の効用をもたらした。 まさに理想的だ。 「これであんな事やこんな事も・・・、むふふっ」 なんて事を考えるのも満足のうちなのだから。 しかしながら依然としておねえちゃんの問題は解決していない。 ああ、あんな事やこんな事がしてみたい。(録画する、しないは別にして) <解説> むっか〜:うちのある学生さんが「むかつく」の意味で使う言葉 もともと、欲しいときに欲しいものを買うのがベストだ、ということを書こうと思っていたのに、なぜか変な話になってしまった。 ギャップ理論を持ち出したのは間違いか?(えっ、「変な話」が違う?) |