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第23回 紬について
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読者の方から「大島紬をすすめられた時、7マルキとか9マルキとか言われましたが、何のことかわかりません」というお便りをいただきました。そこで今回は紬のお話です。代表的なのは“大島”と“結城”。
紬とは言いながら、絹糸を使った大島。さらりとした肌触り。「マルキ」というのは、絣の細かさを示す単位です。数が大きいほど絣の密度が増し、縦と横の糸を合わせて模様を織り出すのが難しい。つまりはそれだけお高くなると言うことです。
一方、真綿を紡いだ糸から織った、ふうわり暖かい結城紬。こちらは「亀甲」でその細かさを表します。80〜200まであり、これも大きいほど細かい。でも私は、亀甲紋様を織りだした絣より、縞や無地の方が好きなので、手にとってしげしげと眺めたことはありません。
いずれにせよ、絣が細かければいいってもんじゃない、好きな色と模様を探してください。細かさは柄を綺麗に出すための“手段”であって、“目的”ではないのですから。 |
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