第20回 付下げと訪問着

付下げ

訪問着

訪問着と付下げの違いについてです。
格は訪問着の方が上、付下げはそれを略した物です。
付下げは太平洋戦争 中に派手な着物を禁じられて出来たとか。
で、その見分け方とTPOです。


【付下げ】

・反物のまま染色・販売。
・原則的に模様が縫目をまたがない。でも、左の図のように繋がっている物もある。

【訪問着】

・仮仕立てしてから模様を描く。
・売られているときも左図の状態。
・共染めの八掛(裏地)がつく。


「上司を夫婦で訪ねるときに訪問着を着ると夫の株が上がる」と書いている人がいましたが、普段着で迎える上司の妻がびっくりするのでは!?
せいぜい付下げにした方がいいと思います。

また、お子さんのお祝い事にはどちらがいいかとご質問を受けましたが、私は付下げをおすすめします。
なぜならその日はお子さんが主役。お母さんは少し控えめに。

同じ場所でも右表のように使い分けることも大切。

でもこれはあくまで私の感覚。“絶対に”着ちゃダメな所なんて、不祝儀くらいではないでしょうか。
付下げ
場所
訪問着
小 間
お茶会
大寄せ
レストランなど
パーティー
ホテルの広間
ミュージカルなど
観劇
能・歌舞伎の桟敷席
ホテル内のレストランなど
食事
料亭や格式の高い店
お年賀や目上の人のお宅
訪問
模様によるけど、少し大げさ
子供の祝い事・発表会
その他
授賞式


 
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