井伊谷城

■井伊谷城散策

2017年の大河ドラマ「おんな城主 直虎」に触発されて向かった井伊谷の地。

向かったのが井伊谷城。

戦国時代には井伊氏の居城として、115メートルの山頂に築かれた山城である。なお生活を営む館については麓にあり、戦時に立て籠もる非常手段の城だろう。

浜松市地域遺産センターの駐車場を利用でき、歩いておよそ20分ほどで城跡へ到着できる。

山城自体は想像以上に、だれでも気軽に歩ける様に整備されているのがよくわかる。途中には休憩ができる様にベンチが整備され、またそこから城下の景色を眺めることで、疲れをされにいやしてくれる。
休憩ポイント 虎口
休憩ポイント 虎口

しばらく登れば頂上であり、本郭となる。

本郭の周囲は土塁がめぐらされており、今でもその遺構を確認することができた。設置されている案内版にも記されているが、方形に縄張りされた曲輪が山頂にあるのみで、山城によく見られる竪堀や斜面に沿って築かれる帯曲輪などは確認できない。

南面側の大手となる虎口が食い違いになっているのが特徴ともいうべきか。
城跡の案内版と幟 御所の丸
城跡の案内版と幟 御所の丸

境目の城にある様な、争奪戦が繰り広げられる様な、戦国の荒々しさは感じることができない城跡である。

それでも気軽に登れる山城として楽しめので、だれでも来る者は拒みません。

なお城下には井伊家ゆかりの龍潭寺があるので、そちらへ足を伸ばしてみるのもよいかと。
2017年の大河ドラマ「おんな城主 直虎」では、頻繁にでてくるお寺である。またその庭の景観は四季折々で姿を変えて目を楽しませてくれそうな雰囲気を持ってます。
龍潭寺の庭1 龍潭寺の庭2
龍潭寺の庭1 龍潭寺の庭2


 
■井伊谷城小史

戦国時代以前より城は築かれていた。戦国時代に入ると遠江は、駿河の今川氏による侵攻がはじまり、尾張斯波氏もまた兵を進めたことで両者の間で戦が勃発。井伊谷城の井伊氏ははじめ斯波氏に従うも、永正11年今川氏の侵攻に耐えられず降伏。以後は今川方として旗幟を鮮明にしてたたかった。しかし井伊家の当主は次々と落命。幼子である井伊虎松が成人するまでの後見として、女人でありがなが僧籍であった井伊直虎が還俗して城主を務めた。しかし家臣の裏切りや今川氏の謀略により、井伊氏は城を追われることとなる。今川氏滅亡後は徳川方が奪取。その後は江戸時代に入るまで徳川方の城として機能するも、その役割は戦国時代の終焉とともに終えることとなり廃城となった。
 
■情報

所在地:静岡県浜松市北区引佐町
築城年:平安時代頃
関連武将:井伊直虎



>> 「ひろぞう戦国物語」トップへ移動 >> 「史跡巡り」のトップへ移動