■平井小史
永享一〇(1438)年に鎌倉公方足利持氏との間に軋轢が生じ,関東管領であった上杉憲実が上州のこの地へ逃れた時,家臣の長尾忠房に築城を命じたのが平井城のはじまりである。ちなみにこの後,永享の乱が勃発する。天文年間になると小田原の北条氏により攻められ,遂に天文二一年(1552)年に平井城は北条氏の攻撃を支えきれずに落城。城主である上杉憲政は越後の長尾景虎を頼り遁走する。永禄三(1560)年には長尾景虎により城は奪還される。しかし景虎はこの地を重視されること無く,城自体の存在が戦略的にも無用となり廃城となった。
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