昭和八年三月竣工 辰巳用水々門

辰巳用水 2006.2.18、19

辰巳用水は、犀川の水を金沢城に導き入れるため建設されました。尾山の高台に築かれた金沢城では水が不足し、火災により城はたびたび焼失しました。城内への用水引き込みが必要と考えた三代藩主前田利常の命を受け、板屋兵四郎により工事が行われ、約1年の突貫工事で、寛永九年(1632年)に完成しました。

犀川の上流、上辰巳より取水し、人目に触れないよう岩盤をくり抜いた隧道(トンネル)を水路としたため、取水口から約4キロの隧道部分、その後約8キロは地上水路という構造となっています。金沢市内小立野台地をゆるやかに流れてきた水は、金沢城の手前に位置する兼六園で蓄えられた後、石の導水管(当初は木製)により、お城に引き込まれました。

 

取水口付近

相合谷橋(あおだにばし)からの眺め

上流側 下流側。正面のがけに沿って右に
進んだ先に取水口があります。
 
東岩取水口
取水口の先は、犀川浄水場付近まで続く、延長約4.8キロの隧道となっており、その中を水が運ばれる。

     

 

 

目印?
東岩取水口と相合谷橋のちょうど中間ぐらい。両岸にそそり立つがけの上、
左岸と右岸、同じぐらいの高さに赤と白の目印のようなものが設置されて
います。これはいったいなんなのだろう?

 

取水口付近に設置された看板。取水口のあたりは、
立入り禁止です。貴重な文化財としてみんなにみて
もらうのも良いのではないでしょうか。

 

 

犀川浄水場付近

東岩取水口から続いた隧道の出口。ここから先は地上の水路となります。犀川は遥か眼下。

浄水場の横を抜け市街地へと向かって進みます。

 

 

辰巳用水遊歩道

大道割〜錦町の約2km区間は、辰巳用水遊歩道として整備されています。

 

 

兼六園

辰巳用水により運ばれた水は、兼六園内を流れる豊かな曲水となり、さまざまな景観を描き出します。

兼六園内への取り入れ口

園内の山崎山に開けられた
トンネルの出口

園内の水路。辰巳用水を思わせる


徽軫灯籠(ことじとうろう)と霞ケ池

 


霞ケが池との落差を利用し、高さ
3.5メートルまで吹き上げる。
日本最古の噴水です。


翠滝(みどりたき)の上側の水路。
やはり辰巳用水を思わせる。

   

翠滝と瓢池(ひさごいけ)

 

 

水道の遺構
園内を流れてきた水が、ここから逆サイフォン原理で金沢城二の丸へ導かれたという。
右の写真は徽軫灯籠のまんまえにある、虹橋からみた水道への取水口。

 

瓢池から園外に流れ出す

石の導水管で金沢城などへ兼六園
の水が送られた(尾山神社)

 

金沢城と兼六園のホームページ(石川県)

 


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