カブキ×カゲ×クグツ
TRPG日記(99年 9月)
9月28日
使用システム:トーキョーN◎VA The Revolution
参加人数:2人
史上初、1対1のTRPG!!
今日はなんとプレイヤーが1人。TRPGを始めてからもう8年になる私にとって、始めてのソロシナリオでした。私がルーラーをしたのですが、相手が1人だと間のつなぎ方が非常に難しく、かなり苦労しました。なにぶん急な話だったので、シナリオの方はパソコン通信PC-VAN(biglobe)のGMCというところで行われたものを流用させていただきました。
とある芸能プロダクションに所属しているキャストは、遊園地で催された新人の芸能人大集合バラエティー番組収録のため遊園地へ行きました。会場に行ってみると、集まった芸能人は約100人。番組はアトラクションを勝ち抜いて行くという趣向で、メジャーになるチャンス、と芸能人たちは大いに張り切ります。
最初のアトラクションは体験型シューティングゲーム。自分の好きな乗り物に乗ってシューティングゲームをするというもの。このキャストが選んだのはドラゴン。順調に進んでいくと、敵に襲われている女の子を発見。これを救出します。見たところ小学生のこの女の子、大手プロダクションに所属している新人さんで、今度同じ年頃の女の子3人とユニットを組むことになっているちょっと有名な人でした。後はボスを倒してクリア。この関門を突破できたのは48人。キャストはなんと3位という好成績でした。
次のアトラクションは、ローラースケートを履き、おいてあるボールを取って一周すれば勝ちというもの。ちなみに、1つのボールを2人で奪い合うことになっています。当然奪い合いです。第1戦では、危なげなく勝利。第2戦では最後の最後で相手にボールを奪われますが、「完全偽装」という神業で相手の勝利を完全に隠蔽してしまい、自分を勝者にするちょっとあくどい方法で勝利。見事に突破します。ちなみに、この時点での順位は2位。さっきの女の子も無事に関門を突破していました。
(注:この「完全偽装」の使い方がはたして正しいかどうかはよく分かりません。ただ、今回はそれがシナリオの展開上非常に上手い使い方であると思い許可しました)
最後の関門はミラーハウス。たくさんの部屋があり、それぞれの部屋で音楽に合わせて正しくステップが踏むと次の部屋への扉が開く趣向です。ちなみに、失敗したら落とし穴。ここも見事に突破。最後の部屋はコンピュータと歩調を合わせるものでしたが、これも見事にクリア。あっさりと出口に到達します。ところが、そこにいるはずのツアーコンダクター(?)がいません。しかも、そこには例の女の子の靴が片方落ちていました。不思議に思って入り口に回ってみると、突然照明が消えてしまうハプニング。そこに映し出された文字は「2nd stage」というもので、とたんに照明が狂ったように明滅しだしました。さらに背後からは戦闘用のドローン(ロボットのようなもの)が襲ってきますが、これは何とか撃退。開いたり閉じたりしている床板の向こうから例の女の子の声が聞こえてくるのを感じたキャストは、地下へ。そこで狂った(と思われる)ロボットを倒して無事に女の子を救出。めでたしめでたし、となったのでした。
とにかく、自分が話さないことには誰も話してくれない。だから、ちょっと雑談している間にルールブックを確認、とかが出来なくて非常に困りました。また、プレイヤー同士の会話で盛り上がるということがないので、完全に自分で盛り上げなければなりません。この辺が非常に難しいと感じました。今回は時間がなかったので出来合いのシナリオを使いましたが、ソロシナリオをするならその人に合ったシナリオを作らなければならないことを実感。もっと言えば、その人の要望とかを上手く取り入れることが出来ると良いですね。
とりあえずソロプレイを体験できたので非常に有意義でした。今度はソロプレイのプレイヤーの方をやってみたいです。そして、その経験を元により楽しいソロプレイを仕掛けてみたいと思いました。
でも、実は一番やりやすい人数は2人か3人らしいなぁと思ってみたり……。
9月12日
使用システム:オリジナル
使用キャラ:チュルク(女性:魔女見習い:知力・体力・運=4・1・3)
参加人数:4人
かなり久しぶりに、チャットを使ってTRPGをしました。たまたまキャラメイクをしていたところを覗いてみたら「参加しません?」と誘われたので参加。部屋のノートパソコンでやっていたのですが、途中で親が寝ろ寝ろうるさいので、最後2時間くらいは電気を消した暗闇の中でのプレイでした。でも、それだけの価値はあったと思います。
すみません、まだ書き途中なのでしばらくお待ち下さい……m(__)m
ちなみにセッションタイトルは「月の帰る夜」
9月 9日
使用システム:トーキョーN◎VA The Revolution
使用キャラ:雅原志津江(人間:女性:エグゼク◎、ミストレス●、クロマク)
参加人数:5人
記念すべき(?)1999年9月9日にN◎VAをすることになりました。実際は集まってから何をするかを考えようだったのですが、N◎VAのルーラーをやりたい人がいたのでN◎VAをすることに。これからみんな続々と学校が始まるので、しばらくはTRPG出来なくなるかと思うとちょっと淋しいですね。案外、週末とかに結構集まりそうな気もするけど。
いきなり志津江さんが上司からの呼び出しを受けます。そこで聞いたのは、千早と取引のある会社が急に提携を破棄し、千早と同等の製品を半額で発表したという話。このままでは千早の利益が失われてしまいます。どうやらこの提携破棄には何か裏があるようで、それを調べて再び提携するように、というものでした。
一応その会社について調べてみると、中小企業で、しかもどちらかというと小さい会社らしく、単独でそのようなことが出来るとは考えにくいことが分かりました。
数日後、志津江が仕事帰りにバーに寄ると、そこで一騒ぎ起こります。泥酔している女性がいたのですが、突然入ってきた人たちがその女性を連れ去ろうとしたのです。これには客の数人(含む志津江)が抵抗。妖しい人々を撃退しますが、女性は別な客とすでに去った後でした。が、翌日に事情聴取のため警察に出頭した彼女の話を、何と警察の監視カメラをハックするという方法で聞く事に成功。一気に事件の裏がとれます。
どうやら千早の研究主任が誘拐され、取引のあった会社で研究開発をさせられていたようなのです。その女性は主任の妹。さらにきりきり働かせる、いわば人質として確保しようとしていたようでした。
こうなれば話は楽です。再び襲ってきた取引会社の人々を返り討ちにすると同時に、脅して吐かせることに成功。事件の裏には社長が直接関わっていることが判明しました。この時点で志津江は自分の結構な額の財産を使って、この小さな会社に社会戦を仕掛けます。一気に報酬点(お金)を30も費やしましたが、これは相手の神業に阻まれてあえなく失敗。仕方なく力業で突入することになりました。
最後には社長とその秘書(?)と42人もの護衛が立ちはだかりましたが、ここまでかなりの神業を温存していた我々はあっさり社長と秘書を倒すことに成功。怒り狂う護衛たちはそれでも攻撃してきましたが、所詮我々の敵ではなく撃退。主任を無事に千早に連れ戻すと同時に、再提携時にさらなる提携金を請求して千早にとってもめでたしめでたし。
志津江も、久しぶり(初めて?)に営業っぽい仕事が出来てちょっと満足の一日でした。でも、やっぱり営業部が請け負う仕事とはちょっと違ったなぁ……。
とりあえずルーラー初心者ということでずいぶん緊張していたようです。でも、シナリオ的には無難だし良かったのではないでしょうか。唯一の難点は。聞きもしないのにがんがん情報が出てきた事かな。今までは情報が足りないことで非常に苦労していたのですが、ここまで途中でいろいろな情報を流されると解決する楽しみが少し減ってしまうような気がします。ただ、最近訳の分からないうちにエンディングまで到達して「??}となっていたのに比べると、自分でエンディングを推察してそこまでたどり着くように行動することが出来たのは非常に満足のいく結果でした。「演じる」と同時に「解く」という要素が重要だと考える私にとって、これは非常に大きな事でした。「ルーラーとしてはこうして欲しいのー」という発言がやや多かったのは前述の通り気になりますが、これはおそらくルーラー初体験で「最後まできちんと運営しなきゃ」という気負いから来たものなのでしょう。徐々に慣れていけばいいと思います。
志津江さんは、ちょっと怖いおねーさまに成長中。今後は前線にも立てる人を目指したいと思います。
雅原志津枝「……今日って私の誕生日なのよね」
9月 3日
使用システム:トーキョーN◎VA The Revolution
使用キャラ:雅原志津江(人間:女性:エグゼク◎、ミストレス●、クロマク)
参加人数:6人
前日の夜に「暇じゃないよね?」と暇ではないことを前提に聞かれたことで、アクトの存在を知りました。うーむ、偶然とは恐ろしい。当日は昼過ぎに集まって、始めたのは3時過ぎ。終わったのはもう21時半近かったです。
N◎VAで相次ぐ子供の誘拐事件。志津江の所属する千早の中にも子供を誘拐された人々が多くいるため、専務直々に調査を依頼されました。で、ぼちぼち(本業の営業部の仕事があるもので)調べていくうちに、千早から情報が漏れた結果、ダイスというヴィル・ヌーヴ(今のカナダあたりです)にある大企業がN◎VAに生体兵器を送り込んできたことが分かります。そう言えばN◎VAでは「天使が舞い降りた」という噂が広まっており、どうやら関係がありそう。そうこうしていると、公園で女性が襲われているのに遭遇しました。この女性、特殊な能力を持っているため、捕まえて生体兵器の材料にされるところでした。が、この女性自身は話の本筋とは無関係。
で、どうなったんだったかな……。この女性、実は以前にも襲われていて、他のキャストはその時知り合ったようです。志津江は2度目の襲撃で初めて出会ったのですが、このとき上手い具合に襲ってきた一人を買収(M&A)することに成功。上司と別な公園で落ち合うことになっている事を聞き出しました。で、上司は感情制御をされた子供2人と部下2人をおとりに、噂の「天使」を捕まえるべくその公園で待機していました。戦いは非常に不利でした(我々はその前の戦いで少なからず消耗していました)が、何とか倒すことに成功。噂の「天使」はやはり生体兵器でした。大人に実験対象とされたその天使は完全に男性不信で、友だちになってくれる子供を捜していたのです。しかも、夢の世界で遊ぶために完全に眠らせて……。
結局、大人だって友だちになれる、連れてこなくてもたくさんの人と夢の世界で会える、世界のどこかは必ず夜だから誰かと遊んでいられる、というようなことで何とか説得。子供たちを返してもらうことが出来、天使は急速にその力を失い……。あわてて抱えた彼女の体は、まるで何日も前に死んでいたかのような冷たさでした……。
とりあえず、文章にしてみると結構いいお話ですね。でも、プレイしている最中は全然そうは思いませんでした。それはやはり、長すぎるプレイ時間に原因があると思います。ラストシーンとかも疲れ切った頭では「あー、狙ってるー」くらいの感想しか抱きませんでした。いや、結構狙ってるストーリーだなーと。
原因の一つに、いつからか私が言っている「情報の出し方」があげられると思います。今回も情報が変なところで盛りだくさんな割に、肝心なところではさっぱり分からずにRLが進めてくれるのを待つだけ、という場面が何度かありました。あと、話に関係ない訳じゃないけれど物語の進展に全く(?)関係ない女の子の存在が、話をややこしくしていた気がします。そういう人を出すのは別に構わないけれど、もう少しさらっと出してくれないと超重要人物だと錯覚してしまいます。それが狙いなら別にいいのですが……。
最近、解いていく楽しみが少ないように思われます(自分のシナリオも含む)。どういうことかというと、自分たちが真実に向けて一歩一歩前進しているという確信が全くないままにラストシーンに突入し、すべてが終わってから「ああ、そうだったのか」と納得する(しかない)シナリオがほとんどではないかということです。あるいはプレイヤーの能力の問題があるのかもしれませんが、自分も含めてもう少しシナリオから工夫することが出来るのではないでしょうか。
きっかけがあってキャラクター(キャスト)が参加し、情報の提供があり、あるいは情報を引き出し、プレイヤー(キャラクター・キャスト)がそれを元に推理し、結論を出し、そしてラストシーンに向けて走っていく。これが本来の姿ではないでしょうか(もちろん、ルールやシナリオに応じて変化しますが)。少なくとも、最近やっているシナリオはほぼそのパターンであるように思います(パターンが良いか悪いかはこの際別問題)。そうであるなら、プレイヤー(キャラクター・キャスト)が考えて正解を導き出せなければシナリオが成功したとは言いにくいと思います。最後に「こうだったんだよ」と言われても「ふーん」と思うしかないし、それすらなければ「今回のは何だったの?」と不満ばかりが残ってしまいます。
シナリオの本筋があって、そのためにどんなキャラやアイテム、情報が必要なのかを考え、当日のアドリブでプレイヤーに対処する。多少の順序の前後(こういうキャラを出してみたいなー、と思ってからシナリオを作り始める、等)はあるかと思いますが、全体の整合性をしっかりととらえ、バランスの良いシナリオを作る必要があると実感しました。それはとても難しいことなのですが。
演じる楽しみ、解き明かす楽しみ、ふれあう楽しみ。この3つの楽しみが全てではないと思いますが、この3つの楽しみを網羅できればいいなぁと思いました。
雅原志津枝「舞い降りた“天使” 夢を見て、夢に還る……、か」