TRPG日記(00年 6月)

 

  6月17日
使用システム:トーキョーN◎VA The Revolution
参加人数:5人

 実に久しぶりのTRPG。しかもRLということでこの日はかなりの緊張の元でセッションを開始しました。しかもシナリオは1時間ほどで概要を作っただけだったので、アドリブが要求される厳しい状況。よくもまぁ、頑張ったものだと思います。他の人にRLをやってもらうことも出来たというのに……。

 最近発生しているテロ活動は、沈静化する兆しを見せていません。N◎VA軍に対する反対運動と見られていますが市民の関心は低く、昨今の市民の政治離れがここにも現れている形です。   /   N◎VAニュース

 「三位一体のユグドラシル」あるいは「ユグドラシルの誕生」という謎のキーワードがネットに流れ出したのは最近のこと。ふとそれを目にした千早の課長シンイチ・ホシバは、引っかかりを覚えて独自に調査を行います。その結果、トリニティ(三位一体)というシステム会社が千早と組んでスーパーコンピュータ+システムで売り出そうとしていることを突き止めます。
 フィオナ・フランカーはある日、警備員のアルバイトを斡旋される。それは次の日曜日の「ウルドの泉」というイベント会場での警備だった。詳しいイベント内容などを説明されなかったので自分で調べてみると、そこは「製品発表会」という名の下に千早が押さえていましたとりあえずそれで良しとして、フィオナはバイトをすることになる。
 久純まきは、一週間指定された男を護衛することを依頼された。朝夕の通勤時限定の護衛。しかも相手にそれと悟られてはならないという条件にやや後込みするが、まきは結局その依頼を引き受けることになった。
 羽島咲が働く探偵事務所に、ある日得体の知れない男が訪れた。どうやら男は事務所の所長に用があったようだが、あいにく外出中。「君でも良いな」と、まきに仕事の依頼をする男。その仕事とは、テストプレイヤーだった。新型コンピュータの性能テストを行うためのテストプレイヤーということでいささか妖しげな雰囲気もあるが、どうせ暇だという理由であっさり引き受ける羽島。ちなみに、相手は「こちらの指定した服を着て、こちらの用意したものを使ってもらう」という条件を出していた。一瞬「メイド服にほうきか!」という考えが脳裏をよぎった事は内緒である。

 そして日曜。
 この日の主旨は「トール社」の『トリニティ・システム(ウルド、スクルド、ベルダンディの3機による)』というコンピュータと、「トリニティ社」の『ユグドラシル』というコンピュータの発表会である。この発表会はN◎VA軍が主催しており、優秀な方を導入することになるという。ちなみに性能としては、速さと拡張性で『ユグドラシル』が、安定性と機能で『トリニティ・システム』が勝っているらしい。
 外では怪しげな人影なども目撃されたが、特に何も起こらなかった。
 そして中ではテストが開始される。テストとはサバイバルゲームのようなもので、まずは「トリニティ社」の『ユグドラシル』から。全員が装備したヘッドセットから的確な指示が出され、相手チームを圧倒する。
 そして「トール社」の『トリニティ・システム』の番。羽島はテストプレイヤーとして迷彩服+モデルガンという装備で参加。こちらも的確な指示の元、あっさりと相手を蹴散らした。どうやら、N◎VA軍の人々には『トリニティ・システム』の方が印象が良かったようだ。

 ちょうどその頃、外ではフィオナとまき、それにシンイチ・ホシバのカゲムシャであるバロックが壁際で怪しげなものを発見。それは、ちょうどカウンターが「3」まで減った時限爆弾だった。爆発するも、ほとんど影響はない。
 爆発で壁に穴が空き、大量のトループがそこから突入しようとしているのを目の当たりにして、N◎VA軍はちょうどテストの終わった『トリニティ・システム』を使用して撃退することを指示。結局、死の舞踏(ダンスマカブル)が2発飛んでトループは半壊。そのまま力押しであっさり瓦解してしまった。

 ほっとしたのもつかの間、ヘッドセットからは「前方に敵」等と指示が続く。しかもテストプレイヤーたちはそれに素直に従ってしまう。そこへ聞こえてくる「トール社」のエンジニアたちの声。

「スクルドにエラー発生!」
「ウルド、ベルダンディ、共に起動しません!」

 これに対して、『ユグドラシル』で『トリニティ・システム』をハックすることを提案した千早側は、ホシバにテスト終了で引き抜いてしまったケーブルを外の指揮車まで繋ぐことを命じる。ホシバはフィオナ、まき、羽島にこの作業を依頼し、途中妨害にあうもあっさり蹴散らして見事『トリニティ・システム』を停止させることに成功した。

 先頃露見したN◎VA軍による軍事目的コンピュータの導入は、市民による強い反対運動に抗しきれず白紙撤回されることが、今日N◎VA軍報道官によって発表されました。
 政治に無関心と思われていた市民の活動が今回の白紙撤回を引き出した形であり、25日に迫った選挙は心配されるような事態は避けられそうです。   /   N◎VAニュース

 とにかく突然RLをすることになったので、シナリオの練り込み方が明らかに足りませんでした。プレイヤーの皆様にはいろいろとご迷惑をおかけして、申し訳ない限りです。
 プレイ時間は3時間。これは満足のいく結果です。ただ、本当ならば2時間強で終わっていなければならない展開で、途中「ちょっと早すぎるかなぁ」と思ってしまって進行をややゆっくりにしてしまったのが反省点。テンポの良さがN◎VAの醍醐味であると思うだけに、悔やまれます。
 ちなみにアクトタイトルの「2.0.1.0.」ですが、本来シナリオに盛り込もうと思っていたネタがあったのでそういう名前を付けました。が、それは出しそびれて終わってしまい、結局謎のままでしたね。まぁ、きっと『トリニティ・システム』のコードナンバーだったりするんでしょう。

 このアクトはあんだしょーさんの「雑貨屋 あんだしょ−」にレポートがあります。そちらも合わせてお読みいただけると、よりアクトの詳細が分かるのではないでしょうか。
 政治離れ、選挙、は世相を反映させてみました。2000年6月25日は衆議院選挙。そして最近、国民の政治離れが言われています。無駄と思わずに、一人一人が政治に関心を持ち続ければ何かが変わるのではないか、そう思う私はきちんと選挙で投票しようと思います。でも、「この人に一票を投じたい」と思う人はいないのが辛いところです。

裏話:
 フィオナに依頼したのはN◎VA軍のイベント企画部門。
 まきに依頼したのは、「トリニティ社」の人。護衛対象は「トリニティ社」の技術責任者でした。
 羽島に依頼したのは「トール社」
 壁を爆破して侵入しようとしたのは「トール社」の息のかかったトループ。このトループを『トリニティ・システム』が撃退することにより評価を高めようと考えました。
 『トリニティ・システム』が暴走したのは、「トリニティ社」の陰謀。相手を陥れようという策略です。

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