TRPG対談
〜〜マスターとプレイヤーの関係 & キャラクターの位置づけ〜〜
注:
できるだけ対談の様子をそのままお伝えしたいと思ったので、チャットの形式をそのまま取り入れました。チャットになれていない方には読みにくいかも知れませんがどうぞご了承下さい。
また、この部分に関しては「pre」を用いて書かれております。
できるだけ800×600でご覧下さい。
(1999年 2月14日未明 BIGLOBE内ゲーマーズクラブのチャットルームにて)
【Scene1 〜〜マスターとプレイヤーの関係って?〜〜】
事のはじめは、とあるTRPGに対して、「キャラクタを絶対に殺してはいけない、
みたいな雰囲気が定着しちゃった」という一言でした。
見物人1:それはあるかもですね>キャスト殺したらいけない
見物人2:そうなのかにゃ
篠原泰彦:それって、殺すような場面にならないということ?
それとも、殺しそうになると何とかして救おうとするって事?>鴻さん
鴻さん :両方>篠原
見物人1:でも殺されたら殺されたで、みんな引きそうだし
篠原泰彦:うーむ、そのあたりのバランスというのは難しいですよね。
あまりにシビアだと、かえってプレイするのがつらくなる人も
いるだろうし……
鴻さん :安全圏でお約束プレイばっかしてんのはつらいな。というか嫌だ。
篠原泰彦:どの程度までが安全圏で、どの程度までがお約束プレイなのかっていう
区切りは難しいですけどね。
私も、安全圏でお約束プレイばかりでは嫌です。
鴻さん :死の危険が無くて何がヒーローだ、とは思うね。
見物人1:○○(話の発端になったゲームの名前)は事故死が起こりにくいから
篠原泰彦:んー、私は「死の危険を避ける」のがヒーローな気もするんですが……
鴻さん :避ける危険が最初から無い場合は?
篠原泰彦:私個人としては、どうしても突入しないといけない危険なら
仕方がないけれど、さけられる(依頼を受けなければ)というものなら
避けたいな。
鴻さん :いや、だから。
考え無しにつっこんでも、熟慮して作戦を立ててから問題にあたっても
結果は同じ、という場合のことを言っているんです
篠原泰彦:んと、結果は同じでも熟慮して作戦を立てないときがすまない人かな>私
でも、そういう状況なら最終的には突入すると思います。
鴻さん :でも、どんな無茶をしてもお咎めなし
篠原泰彦:一応配慮はしますが(^^;)>無茶
鴻さん :何をしても、マスターはビビリだからキャラクタを殺せないもんね、
という状況だったら? 実際、そういうの多いし。
見物人1:うわー(笑)
篠原泰彦:うーむ(^^;)
私は、マスターの状況がそうであったとしても、
それを逆手にとってつっこむことはしない、かな?
鴻さん :なんにせよ、そういうゲームってつまらんでしょ
篠原泰彦:プレイヤーの心がけの問題もあると思うのですが……。
鴻さん :乗り越えるべき障害を低く設定しすぎるマスターと、
それを当たり前だと思って甘んじているプレイヤー、両方悪い
篠原泰彦:うんうん>両方
勝負、という言葉が適切かどうかは分かりませんが、
ある意味で真剣勝負だと思うんです>マスターとキャラクタ
鴻さん :さらに、そういうゲームは頭を使わないので、
お約束パターンが尽きると簡単に飽きてしまうのだ。
ああ、恐ろしい
篠原泰彦:確かに(^^;)>恐ろしい
鴻さん :こうして日本のRPG業界は衰退していくのです(ほんとか)
篠原泰彦:マンネリ化しているかなぁ、と思わなくはないです>日本のRPG
鴻さん :アニメに媚びすぎたんだよ
篠原泰彦:なるなる。
鴻さん :結果、プレイヤーとマスターの質が下がりまくった。
そして、「ルールなんて一つでいいや」とか
「ていうか、好き勝手するにはルール無い方がいい」というのがはびこり
ルールブックは売れなくなるのでした(ほんとかー)
篠原泰彦:ルールブックが高いと、みんなに「買って」って言えないから、
ルールを説明するのが面倒くさくて新しいルールに手を出しにくい。
私の友人も、慣れるに従って慣れでプレイするようになったし。
プレイヤーが楽しんでいるのはいいんだけれど、キャラクターが
駒にしかすぎないんですよね>私の友人(みんなではないですが)
この私の何気ない一言が、第2幕のきっかけでした。
【Scene2 〜〜キャラクターはどんな位置づけなの?〜〜】
鴻さん :駒だよ>キャラクタ
篠原泰彦:えー、駒なの?
鴻さん :うん。俺はそう思う
篠原泰彦:キャラクターの人格や感情は?
鴻さん :ゲームの進行や目的の達成に邪魔になるようなら、
そんなもんいらない
篠原泰彦:えー、それには賛成できないですぅ>鴻さん
鴻さん :付け足しに過ぎないと思うよ<人格や感情
篠原泰彦:そうかなぁ。人格や感情があって初めて動き出すものだと思うのだけれど。
鴻さん :それをメインに据えると、
「僕のキャラはそんなやつじゃないー」とか、ならない?
篠原泰彦:なる。
だから、協力をするのであればキャラクターが納得するような理由を
考えなければならない。
鴻さん :わざわざ枷をはめるなら扱えるものにしないと、
プレイヤーの協力によって物事を成し遂げるというのができない
篠原泰彦:もちろん、自分が扱えないようなキャラクターは作らないべきです。
でも、TRPGというのは、私は「ゲーム」ではないと思うのです。
鴻さん :ゲームだよー
篠原泰彦:ある意味、シナリオをクリアすることが目的なの?>TRPG
鴻さん :それはゲームによって違うっしょ。でもだいたいはそうだと思う
篠原泰彦:TRPGの「RP」の部分をもっと重視してもいいのではないかなぁ。
鴻さん :RPはロールプレイ。「役割」演技で、個性の演技ではないよ
俺戦士ね。とか、そういうやつ
篠原泰彦:そうなの?
鴻さん :そうだよ
篠原泰彦:ドラマや劇でいう「役」の事ではないの?
鴻さん :ぜんぜん違う
篠原泰彦:んー、そうなのか。とするとかなり根本の部分で異なってますね>考え方
自分ではない別の人格になりきる、ことは重要ではない?
鴻さん :ぜんぜん重要じゃないです
むしろ、なりきりは危険
篠原泰彦:んー、私の場合は、極力協調したいけれど、
それが個性の範囲を超えてしまう場合は協調できなくても仕方がない、
って考えなんですけど。
あくまで「協調できる点」を探すように努力はするべきだと思いますが。
鴻さん :キャラクタの個性を理由にしてゲームの進行を滞らせるのは、
単なるわがままとは違うんですか?
篠原泰彦:本当にそのキャラクタがその行動をしたがらないのなら仕方ないのでは?
むしろ、そこでそのシナリオから降りるのが自然だと思うのですが。
もちろん、単なるわがままな場合もありますが。
鴻さん :キャラクタがプレイヤーより優先されるの?
ゲームしてるのはプレイヤーなのに
篠原泰彦:私の感覚では、プレイヤーは
「キャラクターになりきって楽しむ」ことをしているのであって、
ゲームに参加してクリアすることを目的にしているわけではないんです。
鴻さん :なるほど。根っこから立っている位置が違うわけか
篠原泰彦:そうなんですよ
鴻さん :こういう場合はどうするのが最良だろうか
篠原泰彦:鴻さんのおっしゃりたいことも分かる(つもり)なんですが、
私のスタンスとはちょっと違うかなぁと。
でも、だからといって鴻さんと一緒のセッションはできない、
というわけではないと思います。
鴻さん :それはそうだね。
やってる時はあまり関係無いことではある
篠原泰彦:そうそう。
鴻さん :議論するよりゲームやれよ、と言われたら……そうだよなぁ(笑)
篠原泰彦:プレイヤーとしては、「なりきって楽しむ」ことが
途中で終わってしまうと嫌ですから、
プレイに協力して最後まで楽しみたいものですし。
篠原泰彦:シナリオの最後までプレイしたい、という気持ちに
変わりはないと思います。
鴻さん :実際的な対応としては、始める前にGMが
「今日はこれこれこういう方向でいきます」と言っておけばいいのかな。
ああ、月並みだー
鴻さん :なんかアイディアないですかー(笑)>みてるひと
篠原泰彦:本の帯みたいな、導入部分が分かっているとやりやすいですね。
鴻さん :「死んでも泣くなよ」とか(笑)>篠原
篠原泰彦:そうですね、その点だけは確認した方がいいと思います>鴻さん
見物人2:あ ごめんね(笑)<見てる人
月並みだけど(笑) GMが「これこれこいうのがダメな人はお断り」
とか言ってくれたほうがいい としか(笑)
篠原泰彦:確かに>見物人2さん
「こういうのだけは勘弁して欲しい」っていうのは示した方が無難かも。
鴻さん :そだなー
篠原泰彦:何回もGMをやっていると、言わなくても分かってくれそうですが(^^;)
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ひこのまとめ:
キャラクターを作るときには、やっぱり進行を阻害しないかどうかは考えない
といけないと思います。自分の好き勝手にキャラクターを作って、鴻さんがおっ
しゃっていたように「私のキャラクターはそんなやつじゃない」とひたすら主張
するようでは本当にTRPGを楽しんでいるとは言えないでしょう。その資格すらな
いと思います。
やろうと思えば何でもできるからこそ、お互いのことをしっかりと思いやって
行動するべきだと思います。その中でいかにキャラクターになりきれるかどうか、
そのバランス感覚が問われるのではないでしょうか。
最後までおつきあいいただきましてありがとうございました。
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鴻のまとめ:
なんか、綺麗に纏められちゃって書くことがないな。困ったなあ。えーと……。
実は、昔の俺は極端ななりきり派プレイヤーだったんですよ。そして、ある掲
示板を利用したゲームで、キャラクタに濃い設定をつけまくったうえで矛盾の出
ないように演技する、というのに執心していたのです。
結果。どんどん苦労ばかりが増えて行き、他のプレイヤーに多大な迷惑をかけ
て破綻しました。そして、そのゲームは空中分解してしまったのです。
あーあ。
そんなことがあって、俺はなりきりを見限ると同時にゲームとしてRPGを楽
しむことにしました。俺の発言を読んで不愉快な思いをする人がいたら、あなた
のせいじゃなくて俺の偏ったゲーム歴のせいです。あまり気にしないで下さいね。
それじゃ、良いゲームを。
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