肉類・乳製品

ホーム 上へ


主に『類聚倭名抄』や『延喜式』に記載のある肉類の調理法です。

肉醤・醢・宍醤(ししひしお) 新鮮な鳥獣肉や臓物にサンショウやニレの粉末を擦り込み、塩漬けにして放置し自家消化を起こさせた塩辛の類。シカ・雁などを用いた。
肉膾(ししなます) 獣肉・鶏肉の刺身。
腊(きたひ) 干し肉。キジなどは全身を干し、イノシシやシカは肉を干した。
鹿脯(ほじし) 獣肉の干したもの。削って用いることが多く、削り物とも呼ばれた。乾鳥(雉脯)にはキジ、乾肉にはシカやイノシシが使われた。
臛(あつもの・つちかき・ひたし) 肉を入れた熱い汁物。ウズラ・カモ・キジなどを用いた。
いりもの 材料の水分がなくなるまで炒りつけたもの。鳥肉など。
あへつくり 肉を切って調味料などと和えたもの。

主に『類聚倭名抄』や『延喜式』に記載のある乳製品です。

酥(そ) 酪をさらに煎じて作る固形物。練乳。
酪・牛粥(にうのかゆ) 牛や羊の乳を煎じて、加熱濃縮した粥状のもの。
醍醐(だいご) バターオイルの類。

主に『類聚倭名抄』・『延喜式』・『本草和名』・『新撰字鏡』などに記載のある肉類について、分類しています。

鳥肉 雲雀(ひばり)
鶉(うづら) キジ科の小型の野鳥。骨ごとたたいて食用とする。
雁(かり)
山鳥(やまどり)
鵠(くぐい)
鶴(つる)
鴫(しぎ) シギ科タシギ・ヤマシギ等の野鳥の総称。水田や湿原に晩秋に飛来する。
鴨(かも) マガモ・コガモなどガンカモ科の鳥の総称。晩秋に河川や湖沼・海岸に飛来する。肉は鳥の中では最も美味と言われる。
雉(きじ) キジ科。日本特有の鳥。干物や塩漬け肉が上撰用として用いられた。また、生肉に酢を付けて食べることもあった。
鴻(こうのとり)
鷭(ばん)
鷺(さぎ)
鵞(が)
鴎(かもめ)
鳩(はと)
鶏卵・鶏子(とりのこ) ニワトリの卵のこと。宮中の祭礼でニワトリと共に神饌として供えられた。
鹿(かのしし) ホンシュウシカ・キュウシュウシカ・エゾシカ等のこと。いずれも食用となる。
猪(いのしし) イノシシ科イノシシ。豚の原種。雑食性で産地に棲み、気性は荒い。
兎(うさぎ) ウサギ科イエウサギ・ノウサギのこと。
豚(ぶた)