長谷川まゆみさんは私と同じ会津若松の出身です。私が大学の時地元で室内楽の演奏会を仲間と企画し、そのころから親しくなりました。既に国立音大の付属高校で東京に出てきていましたので、地元で会うより法政にエキストラに来て貰ったりしました。私が4年の時メンデルスゾーンの協奏曲を弾いて、最後の定期に花を添えてくれました。その後ドイツのエッセンに留学してから音信が途絶えました。気にはしていましたが、どうしようもありませんでした。

ところが今から6年前(1999年の時点で)です。ハイデルベルクに友人と行きました。もう7月で演奏会に恵まれない旅でしたがハイデルベルクは「セレナーデ」と言うお城での演奏会があり、音楽に飢えていたので行く事にしました。本来は庭の演奏会ですが、雨だったので城内になりました。最初はブリテンのシンプルシンフォニーで管の人は庭に出ていました。その時、一人の日本人のヴァイオリン奏者が楽譜の確認に舞台に。

私はそれを見て驚愕の余り言葉を失いました。言えたのは

「俺、あの人知ってる!」 下へ

 ハイデルベルク弦楽三重奏団/ハンスさん 長谷川さん アヒム(今はお医者さんをしてます)さん

森のホール21/98年の演奏会から

メンデルスゾーンのピアノ三重奏曲第1番

それから管の団員に言って会いに行きました。顔を合わせるとお互いに「あー」と声にならず。

演奏会終了後レストランでお喋りに花が咲きました。16年振りでしたから。聞けば、ハイデルベルクにもう10年(1995年の時点で)もいると言うのに、前にこの町に来たときはさっと通り過ぎただけでしたから、何も気が付きませんでした。

翌年、ハイデルベルク弦楽三重奏団で日本を演奏旅行。東京の近くでは無かったので、会津まで聴きに行き、ハンスさんとも知り合いに。この折りの「漫才」はハンスさんの巻で。彼女は本当に良いヴァイオリン奏者になってくれていました。一緒に絶対演奏会をしたい、とその時思ったのです。

そして、松戸で演奏会を、それも、松戸でしか聴けない演奏会をしようと二人を招いて、96年から年に一度森のホールで行っています。松戸市文化振興財団は私の「地域に密着した活動」に協力して下さいます。私もそれに応えるべく「松戸でしか聴けない!」良い演奏を目指しています。

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