ザールラントがドイツの州になったのは、古い話ではありません。国境の町の宿命でフランスとの間を行ったり来たり。1935年に住民投票、90%の賛成でドイツの郡として帰属。戦後、占領政策の終わりに再び住民投票を行い、三分の二の賛成を得て、1957年に11番目の州として成立したのです。
右側をザール川が流れているのです。いかにもドイツの伝統的Theater(劇場)の形をしています。 ここの州立オーケストラは、不況のドイツで珍しく何年か前にA(編成が最も大きいクラス)のオーケストラに格上げされました。修復がされて実に美しい姿をしています。 コンマスに日本人の木場倶子(きば ともこ)さんがおられます。何年か前に病を得られたと聞き心配しましたが、回復し今は元気に活躍されているそうです。 訂正/その後オーケストラは退団されて、現在は室内楽中心に活動されているとの事です。 円柱にこれから掛かる演目が張り付けてあります。ここの左手の道沿い(下の写真参照)にチケット売場があります。当日券は劇場の中で買います。オペラは年に20演目ほどです。このオーケストラ以外にザール放送管弦楽団もあり、それは来日しています。 交通の便は余り良くありません。コブレンツからモーゼル川沿いに下るのが列車でも車でも一般的です。コブレンツ(ライン川沿い、マインツの西)までIC(都市間特急)かICE(ドイツ新幹線)で行き、そこから2時間30分ほどです。 駅を降り、インフォメーションで地図を貰い、繁華街を抜けてザール川を目指して歩くと、左手に劇場が見えてきます。徒歩で約10分。 突然、ビルの建ち並ぶ市街地から劇場が見えると感動します。それほど、伝統的ドイツの劇場はフォルムが美しいのです。 繁華街は手前左手です。改修が行われて新築のように見えます。この日は5月にもかかわらず暑く、テアターの横に出ている屋台でアイスクリームを買って食べました。その美味い事!ドイツ語ではアイス(Eis)ですから、日本と同じ言い方でOKです。乳脂肪もアメリカンタイプより少なく、あっさりしていて口に合います。1ポーション(ドイツ語ならクーゲル)30〜40ペニヒで、3個くらい重ねるのがが良いですね。 ザール川に架かる橋の所にある古いクレーンです。古いクレーンはドイツの町ではポピュラーな歴史的建造物で、川を交通、運輸に使っていた古が感じられます。 ザールブリュッケン(Saarbruecken)はザールラント(Saarland)州の州都、人口約20万人です。ザールラント州はドイツで最も人口の少ない州。かつては鉄工業で栄えました。なかなか綺麗な町で私は好きです。 同じザール川に架かる橋から見る観光船。町の名が「ザールの橋」ですからね、川を見ないと。向こうに見えるビルの横はショッピングモールになっています。もっとも、繁華街は駅の近所になります。 この町はドイツの西南のはずれにあり、隣はフランスです。木場さんによると魚などは、フランスに行くと良いものが手に入るとか。 特に古い町並ではありませんが、川沿いに拓けた町としては見る価値があるかも。
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